2016年7月20日水曜日

国立演芸場7月中席

2016-07-20 @国立演芸場


落語 春風亭朝太郎⇒子ほめ
落語 春風亭朝也⇒たらちね
落語 春風亭柳朝⇒唖の釣
音曲バラエティ 東京ガールズ
落語 五明樓玉の輔⇒お菊の皿
落語 柳家三三⇒粗忽の釘
―仲入り―
奇術 マギー隆司
落語 三遊亭歌る多⇒桃太郎
紙切り 林家正楽
落語 林家正雀⇒紙屑屋

全体にそこそこという感じだったが、また聴いてみたい・見てみたいというのを拾うと、二ツ目の春風亭朝也(ちょうや)は将来有望株だと思った。若手の芸は形をなぞるばかりで間合いが取れていないというのか、呼吸が悪いというのか、名人・上手と同じ噺を同じように喋っていてもイマイチ気持ちが乗れないことが多いが、この人は結構その気にさせてしまう。2005年に二ツ目昇進しているから真打ちはまもなくだろう。

東京ガールズのHPから
「高齢化社会のアイドル」、東京ガールズは、和服を着たお姉さん(50歳代?)二人組が三味線を弾きながら漫談風に笑わせてくれる。この古風な形が楽しかったね。

柳家三三の「粗忽の釘」は有名な古典だけど彼にかかれば全く新しい作品のようで、大筋は古典をなぞりながら換骨奪胎している。それがおかしいのだけど、器用すぎるのが難点かなあ。

林家正楽の紙切り芸はテレビでは見たことがあったけど、今日は間近で見て、一筆書きのように巧みに操るハサミ使いに驚いた。リクエストにも応じてくれるのだけど、まあ、頼む方も出来そうなのを頼むのだろうが、客席から4人の声が掛かり全部きれいに仕上げてちょっとした感動モノだった。

トリの林家正雀。初めてナマで聴いた。最初のうちは上手には思えなかったが、だんだん調子が出てくる。この「紙屑屋」という噺は、単に話し上手だけでは勤まらない。新内、清元、都々逸などの古典音曲の芸も必要なので、相当ベテランでないと演れない作品だが、これが上手で落語の語りとの落差が大きくて実におかしい。


♪2016-101/♪国立演芸場-07