天竺徳兵衛/座頭徳市/斯波左衛門⇒中村芝翫
梅津掃部⇒中村又五郎
梅津奥方葛城⇒市川高麗蔵
山名時五郎/奴鹿蔵⇒中村歌昇
下部磯平⇒大谷廣太郎
銀杏の前⇒中村米吉
佐々木桂之介⇒中村橋之助
侍女袖垣⇒中村梅花
石割源吾/笹野才造⇒中村松江
吉岡宗観/細川政元⇒坂東彌十郎
宗観妻夕浪⇒中村東蔵
ほか
四世鶴屋南北=作
国立劇場文芸研究会=補綴
通し狂言「天竺徳兵衛韓噺」(てんじくとくべえいこくばなし)
三幕六場
国立劇場美術係=美術
序幕 北野天満宮鳥居前の場
同 別当所広間の場
二幕目 吉岡宗観邸の場
同 裏手水門の場
大詰 梅津掃部館の場
同 奥座敷庭先の場
国立劇場での通し狂言としては20年ぶりだそうだが、17年前に猿之助の「天竺徳兵衛新噺」(明治座)を観ていたので、変だなと思ったが、よく読めば「韓噺〜いこくばなし」と「新噺〜いまようばなし」との違いがある。
今回のは「いまよう」ではないのだから、古くからある噺で本家なのだろう。
大蝦蟇が出てきたり妖術を使ったりと外連味たっぷりの娯楽作とはいえ、猿之助と芝翫ではだいぶキャラが違う。
たまたま両方の舞台に異なる役で出ている米吉も二つの演目は噺が違うとプログラムに書いているが、その違いはもはや思い出せず、猿之助版の方が遥かに面白かったことは思い出しながら芝翫版を観たのでイマイチ気合が入らなかった。