2019年9月20日金曜日

小笠原伸子 J.S.バッハ:無伴奏バイオリン全6曲演奏会 Vol.16

2019-09-20 @みなとみらいホール


小笠原伸子:バイオリン

J.S.バッハ:無伴奏バイオリンのためのソナタとパルティータ(全曲)
 ソナタ:第1番ト短調 BWV1001
 組 曲:第1番ロ短調 BWV1002
 ソナタ:第2番イ短調 BWV1003
 組 曲:第2番ニ短調 BWV1004
 ソナタ:第3番ハ長調 BWV1005
 組 曲:第3番ホ長調 BWV1006
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 ソナタ:第2番イ短調 BWV1003からAndante


J.S.バッハの無伴奏バイオリンの為のソナタとパルティータ(組曲)各3曲全6曲をバッハ作品番号(BMW)の順番で演奏。

この作品は、これまでもいろんな人で聴いてきたが、まずもってこれほど鮮明な演奏は初めて。何しろ最前列中央だもの。

それで発見したことはいくつもあった。
実に精密・巧緻を尽くした奇跡のような音楽だという事も平凡ながら再確認の一つ。

彼女の無伴奏演奏会は今年で16回目だそうだ。
これ迄機会が無かったが、今季から横浜バロック室内合奏団の定期会員になったせいで、ほかにも彼女の演奏を色々聴く機会が増えたが、正直言ってこんなに上手な人だとは思っていなかった。
かぶりつき席のせいもあるが撥音明瞭。音色も美しく自然なフレージングが心地良い。

バイオリン1挺で2時間強を弾き続けると人格も顕になってくるようだ。彼女の場合、そこがまた魅力でもあった。
無伴奏を演る人の中には、個性を発揮して独自な節回しや技巧を聴かせる事を好む人もいるが、彼女の演奏は不思議なくらい僕の呼吸と同期して、我が鼻歌の如く自然だった。

長時間の立奏だし、アンコールはもうないだろうと思っていたが、ソナタ2番からのアンダンテが心に沁みた。

---余禄---
これまで、ボーッと聴いていたので気がつかなかったが、今回、作品番号順に聴く事で気づいた事を記しておこう。どうせすぐ忘れるだろうけど。

●3つのソナタは、いずれも
4楽章構成で、緩徐楽章で始まり、第2楽章にすべてフーガが置かれて、終楽章はアレグロ・プレストなど早いテンポの楽章で終わる。
●3つの組曲は、当然舞曲の組合わせだが、
第1番は4曲構成〜第2番は5曲構成〜第3番は6曲構成とだんだん曲数が増える。
●因みに無伴奏チェロ組曲は<組曲>のみ全6曲で構成されているが、それぞれの楽曲数は全て6曲構成だ。

♪2019-142/♪みなとみらいホール-42