川瀬賢太郎:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
横浜少年少女合唱団
チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形」Op.71
チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形」全曲(作品71)だ。
抜粋8曲で構成された「組曲」(作品71a)ではない。
過去に、何度か、<バレエ音楽>版を聴いたが、2幕だけだったり、全曲から数曲カットしたものだったので、全曲生で聴くのは初めて。90分もある。長い!
それに、そもそも、バレエ音楽をバレエなしで聴くというのは変ではないか。
チャイコは「くるみ割り人形」だけは(「白鳥の湖」や「眠れる森の美女」では自らの手になる組曲版は存在しない。演奏者の便宜的な編集による組曲版が存在するだけだ。)自ら組曲版を作っている。だからこそ、組曲版で十分。という思いもあって、前半はなかなか集中できずにいた。
後半2幕に入るとお馴染みの音楽がぞろぞろ出てくるので興味が鎌首をもたげてきた。それによく聴くと、この日の県民ホールはなかなか良い響き
「雨の日のホールは良く鳴る」という僕の仮説がまた当たった。
硬質な響きなのだけど、その中にも明るさがあり、管楽器の明瞭さも弦アンサンブルも濁らずに綺麗だ。それに演奏においてはほぼノーミス。
まったく、この数年の神奈川フィルは明らかに一歩高みに登った。
で、最後は心地よく聴き終えたり。
この日は小雨の中、次のみなとみらいホールでの日フィル定期へとハシゴした次第。
♪2019-081/♪県民ホール-05