2018年9月8日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会みなとみらいシリーズ第342回

2018-09-08 @みなとみらいホール


小泉和裕:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団

ブラームス:交響曲第3番ヘ長調 Op.90
R.シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」Op.20
R.シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」Op.28

小泉和裕指揮でブラームス:交響曲第3番、R.シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」と交響詩「ティルオイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」。

普通は、作品の格や演奏時間の長さからも交響曲を休憩後のメインに据えるものだけど、今回は、この順番で演奏された。
交響詩の方が編成が大きく音楽が派手で、エンディングも明るく締めくくられるのでカタルシスが得られやすいからかな。

ブラームスの第1楽章冒頭は高域弦がキンキンと歪んで悲痛。第2楽章からはピッチが揃ってきて良く鳴り始め、第3楽章はかの美旋律が中低域で始まることもあり見事に悩ましい。


サガンの「ブラームスはお好き」を映画化した「さよならをもう一度」ではこの第3楽章の甘美な主旋律が繰り返えされる。それで、この音楽を聴くとパブロフの犬のように、いつもコンサート会場でのイングリット・バーグマンとアンソニー・パーキンスの姿を思い起こしてしまう。

休憩後のR.シュトラウスの交響詩2本は、管・打の活躍でこれぞ<ザ・管弦楽>。
特に「ドン・ファン」の冒頭の強奏が見事でゾクゾクさせた。

2曲ともホルンが大活躍する。以前、ホルンパートは神奈川フィルのアキレス腱だったが近頃はほれぼれとする音を出してくれるので、安心して聴いておられるのが嬉しい。

♪2018-107/♪みなとみらいホール-24