2018-09-22 @みなとみらいホール
小林研一郎:指揮
日本フィルハーモニー交響楽団
清水和音:ピアノ*
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番変ロ短調 op.23*
ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲《展覧会の絵》
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アンコール
ショパン:英雄ポロネーズ*
マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」から間奏曲
まずは清水和音の独奏でチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番。
冒頭のホルン、管弦強奏の何と美しいこと。ピアノも粒立ち良くカーンと抜けてゆく。ああ、管弦楽とはこの響だ。昨日の読響・サントリーホールの響とは天地の差がある。まずもってこの響でなければ音楽が始まらぬ。
されど昨日が酷かったのは読響のせいではない。
サントリーホールのスウィートエリアが狭く、お仕着せ席がそこから遠く離れていたのでバランスが悪いだけでなくオケの響もピアノの音も聴くに耐えなかった。音楽以前と言ってもいい。
それに比べると今日の日フィルの響は至福だ。ホールと席が違うと別次元の音楽体験となる。
音の分解能が悪いサントリーホールでは席を選ばなくてはいかんということを痛感。幸いここで定期演奏会を聴いている都響B定期の席は何年もかけたどり着いた席だけに不満はないし、一回券を買って聴く場合もスウィートエリアしか買わないから、サントリーホールの響が席によってはとても悪いということに長く気づかなかったのだ。
ピアノ協奏曲は清水和音の細かい処はともかくも快音に好感。指揮もゆったり目で存分に名曲を味あわせてくれた。
展覧会の絵では、管楽器の名手たちが存分に妙技を聴かせ(Tubaはめったに聴けない美音)、弦はよく揃って共鳴し豊かに響いた。管+弦は柔らかく調和した。
何より、コバケンの指揮がオケの隅々に行き渡って、全員が呼吸を揃えていた。管弦楽を聴く楽しみここに極まれり。
♪2018-116/♪みなとみらいホール-26