2016-12-19 @東京文化会館
ヤクブ・フルシャ:指揮
東京都交響楽団
マルティヌー:交響曲第5番 H.310
ショスタコーヴィチ:交響曲第10番 ホ短調 op.93
マルティヌーという作曲家は知らなかった。1890年モラヴィア生まれ。1959年になくなっている。交響曲を6曲書いているが、第1番が51歳のときというからブラームスもびっくりの慎重派?
5番を書いたのが1946年。
それにしてはとてもロマンチックでドラマチックな音楽だった。
初めて聴いたから、へえ、こんな音楽か、ということ以上の感興はなかった。
ショスタコの10番も多分初聴きだ。
第1楽章が全体の半分近い長さ(25分位)で、しかもほとんど弱音でゆったりと経過してゆくので体調が悪ければ爆睡必至だ。
が、第2楽章が賑やかでテンポも速いので寝ていた観客もここでは覚醒するだろう。
古典的な形式の第1楽章と第2楽章がこの作品では入れ替わっている。
第3楽章もあまり面白くない。
終楽章もいよいよ終曲の少し手前からどんどんと盛り上がっていって、ようやくそれまでの憂さ晴らしができるのだけど、心に残るフレーズはなかった。
ショスタコーヴィチとしては過去に色々と国家からの批判を受けてきたために、本作では密かに自分の名前や女性の名前を織り込んで、屈折した本音を表現しているという説もある。
スターリンの死まで発表を待ったらしいが、そのような事情は音楽とどう関係してくるのだろう。
純粋に絶対音楽として楽しめばいいのではないか。
もっとも、なかなか楽しませてはくれないのだけど。
♪2016-181/♪東京文化会館-10