2016-09-04 @県立音楽堂
ユジャ・ワン:ピアノ
シューマン:クライスレリアーナ 全曲
カプースチン:変奏曲op.41
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ベートーベン:ピアノ・ソナタ 第29番 変ロ長調 作品106
「ハンマークラヴィーア」
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アンコール
プロコフィエフ:ソナタ 第7番より第3楽章
ラフマニノフ:悲歌 op.3-1
カプースチン:トッカティーナ
ショパン:バラード 第1番 op.23
モーツァルト:トルコ行進曲(ヴォロドス/ファジル・サイ編曲)
当初から演奏曲目の変更可能性が予告されていたが、前半のスクリャービン、ショパン、グラナドスの5曲はあっさりと変更されてシューマン「クライスレリアーナ全曲」とカプースチン「変奏曲作品41」になったが、後半の大曲、ベートーベン「ピアノソナタ第29番ハンマークラヴィーア」は無事だった!
プログラムはともかく、今日は眼と耳とハートを鷲掴みされてしまった。
放送やYoutubeで演奏ぶりは知っていたけど、ナマのステージを見て・聴いて、大いなる衝撃を受けた。
前半は黒に銀ラメのはいったロングドレス。上半身は穴だらけの水着の如く露出度が高い。
休憩を挟んでベートーベンに向かった時は白銀色の生地に銀ラメの超ミニスカートのドレス。
前から5列目で目がテンになった!
衣装や、ステージ態度も超個性的(眼福モノ)だが、音楽も切れ味が鋭くダイナミックレンジも広い。
また、音楽堂のスタインウェイがこんなにもよく鳴るのかという点でも驚きだったが、シューマン、ベートーベン、ショパンはいずれもかつて聴いたことがないような音楽で、大変なカルチャーショックだった。
これは、ナマ故の遊び心や実験的試みもあったのではないか。
アンコールは超絶技巧版トルコ行進曲ほか大サービスの全5曲!
ユジャ・ワンがカーネギーホールでデビューリサイタルを開いた時に、NYタイムスは「開いた口が塞がらない」と評したそうだが、確かに、只者ではない。
今、僕は、所謂ピアノの名手の演奏を聴きたくて仕方がない。
でないと、これまでのピアノ音楽観が狂ってしまいそうでしようがないからだ。CDやビデオではダメだ。腹に響いてくるグランドピアノのそばで聴きたくて仕方がない。
♪2016-117/♪県立音楽堂-08