2016年9月17日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会みなとみらいシリーズ第322回

2016-09-17 @みなとみらいホール


サッシャ・ゲッツェル:首席客演指揮者
ライナー・キュッヒル:バイオリン*(ウィーン・フィルコンサートマスター)
神奈川フィルハーモニー管弦楽団

ゴルトマルク:バイオリン協奏曲第1番イ短調Op.28*
マーラー:交響曲第5番嬰ハ短調
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アンコール*
J.S.バッハ:無伴奏バイオリン組曲第2番からサラバンド

首席客演指揮者のサッシャ・ゲッツェルが今月で退任するそうで、もう一度22日の県民ホール定期への出番があるもののホームグランドというべき(3種類の定期演奏会の中で一番公演回数が多い)みなとみらいホールでは最後の演奏会となった。

それでメインにマーラーを選んだのかもしれないが、前半に置いたのがゴルトマルクのVn協奏曲第1番て、知らなかったよ。
ブラームスと同世代の中~後期ロマン派。ブラームスよりもロマンチックでメンデルスゾーンに近いか。

これを独奏したのが先月までウィーンフィルのコンマスだったライナー・キュッヒル氏でこちらは名前は知っていたがナマは初聴きだ。

初めて聴いたのに懐かしさを感ずるような作品だったせいか、全体がきれいに流れて特に超絶技巧を披露するといったところはなかったように思うがどうだったのだろう。
この作品よりもアンコールで弾いてくれたJ.S.バッハのサラバンドにむしろハッとした。襟を正されたとでも言うか、とても真摯な音楽だという感じがした。

さて、本日のメインイベントはマーラーの交響曲第5番だ。
冒頭のトランペットにはヒヤヒヤしたが、その後はまずまずか。
一番の心配はホルン・ソロだった(がっかりさせられることが多いから。)。

しかし、今日はどうしたことだろう、ほとんど完璧な仕上がりに驚いてしまった。神奈川フィルで今日のようにきれいなホルンを聴いたのは初めてだ。

そんな訳で冒頭を乗り切った後は、どの楽章も破綻なく、管・弦・打が響き合って壮大なマーラーの世界が繰り広げられて大いに満足した。


♪2016-127/♪みなとみらいホール-33