2015年5月3日日曜日

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2015 No.243 祈りのバロック~バッハによる喜びのマニフィカト

2015-05-03 @東京国際フォーラムC

井上道義:指揮
小林沙羅:ソプラノ
熊田祥子:ソプラノ
相田麻純:メゾ・ソプラノ
髙畠伸吾:テノール
森雅史:バス
松原混声合唱団
清水敬一:合唱指揮

オーケストラ・アンサンブル金沢

J.S.バッハ:カンタータ BWV147から
「心と口と行いと生活で」、
コラール「主よ、人の望みの喜びよ」
J.S.バッハ:マニフィカト ニ長調 BWV243


まずは、(教会)カンタータとマニフィカトの違いについておさらい。
と言っても詳しくはないのだけど、俄勉強で。

カンタータは器楽伴奏付き声楽(合唱)曲で、合唱、コラール、アリア、レシタティーヴォで構成される。
テキストは主に聖書(ドイツ語)。教会での祈祷用以外のものは世俗カンタータと言われる。
バッハもは現存するだけで200曲もの教会カンタータを作曲しているが、20曲程度の世俗カンタータも作っているようだ。
ちなみにバッハの作品番号であるBWV1番から200番までが教会カンタータだ。

マニフィカトは、ルカ福音書のマリア賛歌から歌詞をとり,冒頭の語(「たたえ奉る」の意)を題とした聖歌及び多声楽曲。
カトリックでは聖務日課の中心となるが、バッハの属したルター派教会(プロテスタント)でも歌われるそうで、バッハは1曲だけ残している。
そのBWV243「マニフィカト ニ長調」は歌詞はラテン語。
アリア(デュエットやトリオによるものも含む。)と合唱だけで、カンタータのようなレシタティーヴォもコラールもない。

で、「合唱」と「コラール」がどう違うのか、実はよく分からないのだけど「コラール」は祈祷会衆も一緒に歌ったものだというから、多分、「合唱」は聖歌隊だけで歌った部分を言うのではないかと思う。
今日では、教会でこれを聴くことがなくもっぱらコンサートで聴くのであって、聴衆は「コラール」に参加する訳ではないから結果的には「合唱」も「コラール」も同じではないかと思うのだけど、自信がない。

----------------

アンサンブル金沢はTV放送で聴いたことがあるがナマは初めて。
ガッハの3曲のうち知っているのは、コラール「主よ、人の望みの喜びよ」だけだったが、これとて、全曲を聴いたのは今回が初めてだった。

声楽を伴う曲、特にバロック(以前)の作品は普通のオーケストラ定期ではほとんど取り上げられないから。

今回、「熱狂の日」ではこのジャンルの作品をまとめて聴けたのはとても良かった。

さて、初めて聴いたアンサンブル金沢。何てきれいな響だ。チョッとびっくりしたよ。故岩城宏之の丹精の結果なのだろうか。
使用楽器もソロ歌手も現代風な編成で聴きやすかったせいもあるだろうけど、予想を裏切るきれいなアンサンブルは、前日聴いたバッハ・コレギウム・ジャパンよりずっと良かった。

今回は訳詞カード(というより曲目リストのようなものだけど曲毎に何が歌われているかが分かるようになっていた。)も無料で配られたので、初めて聴く曲も内容理解に困ることはなかった。

アンサンブル金沢は、機会は少ないが首都圏でもコンサートをやるようだから、是非とも聴きにゆきたい。

♪2015-39/♪東京国際フォーラム-03