2024年2月8日木曜日

新国立劇場オペラ「ドン・パスクワーレ」

2024-02-08 @新国立劇場



指揮:レナート・バルサド
演出:ステファノ・ヴィツィオーリ
美術:スザンナ・ロッシ・ヨスト
衣裳:ロベルタ・グイディ・ディ・バーニョ
照明:フランコ・マッリ

管弦楽:東京交響楽団
合唱:新国立劇場合唱団

ドン・パスクワーレ:ミケーレ・ペルトゥージ
マラテスタ:上江隼人
エルネスト:フアン・フランシスコ・ガテル
ノリーナ:ラヴィニア・ビーニ
ほか

ドニゼッティ:歌劇「ドン・パスクワーレ」
全3幕〈イタリア語上演/日本語及び英語字幕付〉

予定上演時間:約2時間30分
第Ⅰ幕・第Ⅱ
 80分
 --休憩25分--
第Ⅲ幕
 45分





瑕疵ある物語が無理矢理の大団円でねじ伏せられるオペラは少なくない。これもその一つ。
ドン・パスクワーレは、物欲・色欲の爺さんが若者にいっぱい食わされる喜劇として受け取られている向きがあるが、ほぼ笑えない。なぜなら、これは気の良い老人を思いやりのない若者が虐待する話なのだから。

愈々ドン・パスクワーレを同じくらいの年齢として見ると切なくなってくる。

が、音楽的には、久しぶりにベルカントの華やかな歌唱が良かった。耳に馴染んだ幾つかのアリアも「なんというこころよさ」。

新国立劇場としては前回2019年が新制作・初演だが、今回もその時と同じ演出・美術だった。
海外での演出・装置・衣装をそのまま持ち込んだ為か、新国立劇場の天井の高い舞台を生かしきっていない感じもしたが、台所のシーンなど装置にも驚かされるし、アクロバチックなサビースもあって、全体として良くできているなと感心した。

♪2024-024/♪新国立劇場-04