2024-02-22 @サントリーホール
チョン・ミョンフン:指揮
東京フィルハーモニー交響楽団
ベートーべン:交響曲第6番「田園」
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」
第1部 大地の礼賛
序奏
春の兆し(乙女たちの踊り)
誘拐の儀式
春のロンド
敵部族の儀式
長老の行進
長老の大地への口づけ
大地の踊り
第2部
生贄の儀式
序奏
乙女の神秘的な輪
選ばれし生贄への賛美
祖先の召還
祖先の儀式
生贄の踊り
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ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」から「大地の踊り」
まずは、「田園」が穏やかで、品のある良い出来だった。
チョンさんの時は、いつもこんな雰囲気が漂っている気がする。オケとの息がとっても合っているんだろう。
できれば弦12型で(14だった)聴いてみたい気がした。
後半の「春祭」(16型)との違いがどんなふうになるのかと思ったから。
その「春祭」。
オケは両翼に拡張した。
16型でも普通Vn1は6プルトで折り返して残りは内側に入る場合が多いと思うけど、今日は7プルトまで並んだ。
見た目もステレオフォニックだが、実際、今日は、その効果が遺憾無く発揮されていた。
例えが丸切り逆だけど、まるでDolby atomosの空間オーディオの如し。生なら当たり前、の域を超えて特大オーケストラが広い空間を埋め尽くした感じだ。センターで聴くからこそこの拡がりを感じられるのだろう。
狂乱する祭典かと思いきや、こちらも実に品のいい演奏だった。
6日前に久石譲+新日フィルで聴いたばかりだが、アンサンブルの見事さは東フィルに一日の長を感じた。
しかし、どちらをもう一度聴きたいか、と問われたら、新日フィルのド迫力を選ぶ。
チョンさん、2曲とも暗譜。
「春祭」に登壇した際にコンマスと戯れていたようだったが、始まってみると最初のファゴットの旋律がえらく間延びするので驚いた。これは遊びなのだろう。
Encに「大地の踊り」が演奏されたが、打ち合わせがうまくいっていなかったか、一部奏者の準備ができてなくて、間延びして始まった。こちらは予定された遊びではなかったようだが、チョンさんの苦笑が客席の笑いを誘った。
♪2024-030/♪サントリーホール-06