2023年3月15日水曜日

東京都交響楽団 第970回 定期演奏会Aシリーズ

2023-03-15 @東京文化会館



大野和士:指揮
東京都交響楽団
合唱:新国立劇場合唱団

ソプラノ:中村恵理
メゾソプラノ:藤村実穂子

マーラー:交響曲第2番ハ短調「復活」



プログラムの解説が興味深い。色々書いているが慎重に”礼賛”を避けているように読めたが、これは僕がそういう気持ちを有しているからかもしれん。

マーラー交響曲第2番「復活」。3年ぶりに聴いたが、大袈裟で、刺激的で、芝居がかって、俗っぽく、品がなく、漫画チックでさえある。
ベトやブラなら絶対書かなかった旋律だらけ。

マーラーの他の作品でも同様に思うが、特にこの”大作”で甚だしいと思うのは、人間の知性や洗練された感性ではなく、”原始脳”にこれでもか、これでもかと訴える野蛮だ。

しかし、それがいい、という人の方が大勢かもしれない。
マーラー信仰、巨大信仰、男根信仰にも通ずるか。

確かに大規模編成の管弦楽を体験する面白さはある。
家庭のオーディオ装置では絶対に味わう事はできない。


音楽は長尺だけど、小-中-大爆発を繰り返すので退屈せず。


で、その演奏。
冒頭の生々しい弦に、これは期待できるかも…と思ったが、長くは続かない。バイオリンに高域が現れてくると濁りが。
管楽器もあれだけ長時間吹いていると瑕疵も生ずる。
木管の息切れも。

独唱は前に出たら良かった。遠い。

都響だし、大勢入っていたし、ブラボーもマスク着用なら解禁されたので、終演後の熱狂は大変なものになるかと思ったが、そうでもなかった。

今日は国立劇場と文化会館をハシゴしたが、いずれもマスクの着用は求められず。大いに結構。
なので、僕は一応持参したが、家を出てから帰るまでまったくマスクをせずに済んだ。
しかし、両劇場とも、客席は、ほぼ全員がマスクをしていた。3年もマスクに馴らされてきたので外せないのか。ブラボーもマスクをしていては発しづらいとか、周囲への遠慮もあったのかもしれない。

♪2023-045/♪東京文化会館-02