2023年3月25日土曜日

名曲全集第185回 東響初登場!俊英の指揮者が贈るワルツの世界

2023-03-25 @ミューザ川崎シンフォニーホール



リオ・クオクマン:指揮
東京交響楽団
金川真弓:バイオリン*

コルンゴルト:バイオリン協奏曲ニ長調 op35*
R.シュトラウス:「ばらの騎士」組曲 op59 TrV 227
ラヴェル:ラ・ヴァルス
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ハイフェッツ編:Deep River*




期待感て、重荷でもある。
金川真弓は今日で7回目。過去にハズレなしだったので、こういう幸せがそう長く続く訳もなかろう、がっかりするなら早くその時を迎えて、その後は期待もせずに聴きにゆきたい。
などと気持ちが妙に屈折して困ったものだ。
で、今日は?

いかん。いけませぬ。
登場して定位置に着いた姿がもう弥勒菩薩だ(因みにバイオリン界の百済観音は日下紗矢子だ。)。
佇まいが既に音楽。
名器ウィルヘルミ(最近まで大谷康子が使っていた。TVの音だが、「おんがく交差点」で聴き慣れた音だ。)の良く鳴ること。発音は明瞭で、重音は正確で美しい。

最近、どのホールも音が硬くて、僕の耳の問題かもと疑っていたが今日のミューザは普段どおりで、東響の弦も美しい。

そして常に音楽の中心は金川のVnがきゅっと掴んで離さない。
コルンゴルトの協奏曲は映画音楽のような、クラシックの様式を借りたポップス大曲のような馴染みやすい音楽だ。

終曲後はクオクマンもオケ団員も、表情が緩んでいたのがその日の出来を表している。

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この日は、この1曲を聴いて退席した。
次の予定が迫っていた為だが、後半の最初の曲は聴いてから出かけても間に合ったけど、金川真弓で十分満足したからもういいや、という気持ちも半分。


♪2023-051/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-07