2023-03-17 @ミューザ川崎シンフォニーホール
読売日本交響楽団
仲道郁代:ピアノ*
グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調 作品16*
チャイコフスキー:交響曲第4番ヘ短調 作品36
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シューマン:謝肉祭から「ショパン」*
アイルランド民謡 :ダニー・ボーイ(弦楽合奏)
この頃燃え盛らなくなった炎のコバケン・仲道郁代・読響によるグリコン(グリーグ:ピアノ協奏曲)が実に良かった。
(お互いに)若い頃のコバケンは、遊び(その実、客席サービス)が多くて、抵抗感があったけど、もう5〜6年くらい前から?遊びを封じてとても共感できるようになった。
今では、マエストロと呼ぶのに抵抗がない数少ない指揮者の1人だ(…といいながら実際は”コバケン”なのだけど)。
グリコンでは冒頭ティンパニ・ロールがクレッシェンドしてクライマックスにピアノとオケが同時にアタックする。
このピアノとオケの同時攻撃!特にティンパニとは協奏機会が多く、生演奏では2者、3者の強打が全て揃う事は極めて稀だ。少々ズレるのがフツー。生だもの。それぞれには勢いがあるから電子音楽みたいにぴったり合わなくたっていい。
でも、この日の(指揮)、ピアノ、オケは見事に次々とステージクリアして行った。
ベテラン仲山は勘処でオケや指揮を見、ティンパニを聴くゆとりがあり、コバケンも両者の息を合わせた。
ここには、指揮者が存在することの意味をきっちりと音楽で表した。
ほう、協奏曲って本来はこうなんだ、と小感動したよ。
最近、ホールの音はどこも硬めだ。加えてピアノが珍しくYAMAHAだったので、スタインウェイに比べると硬い。
しかし、仲山は高域をコロコロと輝かせて耳タコの美旋律で酔わせてくれた。
後半、チャイフスキー交響曲第4番。6日前に日フィル@みなとみらいホールで聴いたばかり。
今日の読響はあの冒頭のファンファーレが今一歩。いつも素晴らしい響の読響ブラスが日フィルに負けるか?
ま、今日のホールのコンディションも影響したはずだ。
しかし、その後は盛り返した。最後の最後に遠慮がちにコバケン節が顔を覗かせて、これはむしろ嬉しかったよ。
♪2023-046/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-06