バイオリン独奏・コンサートマスター◎日下紗矢子
ベルリン・コンツェルトハウス室内オーケストラ
パッヘルベル:カノンとジーグ ニ長調
ビバルディ:バイオリン協奏曲集op.8-1?4「四季」全曲
シベリウス:アンダンテ・フェスティーヴォ
グリーグ:弦楽四重奏曲ト短調 op.27(弦楽合奏版/日下紗矢子編)
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レスピーギ:リュートのための古風な舞曲とアリア第3組曲「イタリアーナ」
モーツァルト:ディベルティメントニ長調 K136 第3楽章
ここ数年、僕のバイオリン界のマドンナにして百済観音=日下紗矢子率いるベルリン・コンツェルトハウスの来日コンサート。
これもほぼかぶり付きで聴き入った。
ありきたりの「四季」も独奏者によってずいぶん音楽が変わる。
先日のイ・ムジチ@サントリーは録画で視聴したが聴いていて恥ずかしくなった。あれでは「死期」だ。
日下紗矢子が痩身の長身と長い腕でしなやかにも激しく繰り出す四季は「士気」の塊。
気脈を通じた12人の仲間とのアンサンブルも語尾のトメ・ハネも揃えて≪合奏»の楽しさ・美しさを伝えてくれる。
グリーグの弦楽四重奏曲を日下が弦楽合奏に編曲したものは初聴きだった。
四重奏を単に3倍人数で演奏しているのではなく、処々原曲編成も織り込んで立体的に仕上がっていた。馴染みはなくとも、アンサンブルの面白さが十分伝わってくる。
アンコールがレスピーギの名曲で、もう最後までやられたって感じ。