飛永悠佑輝:指揮
横浜交響楽団
横響合唱団
横響と第九を歌う会合唱団
横山和美:Sp
松浦恵:Alt
工藤和真:Tn
池内響:Br
ベートーベン:交響曲第9番ニ短調「合唱付き」作品125
「第九」はあと2回残っているが、今日のはそれらを聴かなくとも全10回中最大の「第九」であり、最高とも言えるかも。
横浜交響楽団の《第699回》定期演奏会であり、《第70回》目の「第九」だそうだ。
それほどの歴史を有するアマオケは他に存在しないだろう。毎年の最後の定期演奏会が「第九」だ。
横響の普段の定期は音楽堂だが、「第九」だけは県民ホールに舞台を移す。何しろ、合唱団が640人(今回)も並ぶのだから音楽堂では合唱だけでも入りきらない。
加えて横響の弦編成は16型。これが「最大」の所以也。
その数の迫力に圧倒されるので、他の団体の演奏では得られない不思議な陶酔感が生まれてくる。
これが「最高と言えるかも」の所以也。
実際、処々プロの演奏と聴き違えそうなフレーズにハッとした。全体としてとても良い出来栄えだった。
今日の舞台も当然拡張してあるが、昨日の神奈川フィルに比べ、オケは640人の合唱に押し出されるように、だいぶ舞台の前に位置した。この配置が響を良くしたと思う。
最後は、恒例の蛍の光を客席共々歌い、コーラスがハミングに変わるとお客はオケと合唱団の演奏を聴きながら席を立つ。
合唱団も数が多いので仲間の歌を聴きながら少しずつ袖に消えてゆく。
今年も元気で横響の「第九」を聴けて良かった…なんてお客さんの声も耳にしながらホクホク気分で帰路についた。