2020年11月28日土曜日

日本フィルハーモニー交響楽団 第362回横浜定期演奏会

2020-11-28 @みなとみらいホール

川瀬賢太郎:指揮
日本フィルハーモニー交響楽団

竹澤恭子:バイオリン*

ベートーベン:序曲《レオノーレ》第3番 op.72b
ベートーベン:交響曲第8番 ヘ長調 op.93
ベートーベン:バイオリン協奏曲 ニ長調 op.61*
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J.S.バッハ:無伴奏バイオリンのための組曲第2番からサラバンド*


オール・ベートーベン・プログラム。
前半は「レオノーレ第3番」と「交響曲第8番」。

これがいずれも出来が悪く、全然集中できなかった。

各パートは決められた音を出しているのだろうが、呼吸が合っていない。
一斉強奏(Tutti)はそこそこ綺麗だが経過部がふにゃふにゃだ。

まるで明日のサントリーの為のGP(ゲネプロ=本番直前の最終リハーサル)みたいで悲しい。


後半のバイオリン協奏曲は竹澤恭子の入魂の演奏があまりに見事で、オケもようやく覚醒してエンジンがかかった。

独奏者は何といっても豊かな音量が求められるが、彼女の発する音は実に明瞭で迫力がある。
どんな場面でもオケに埋没しない。
音楽に対する集中力が半端ではない。

先月の日フィルは辻彩奈でバッハのバイオリン協奏曲等が素晴らしかったが、今日の竹澤恭子を聴くと、辻彩奈も優れた才能の持ち主だと思うが、まだまだ道は遠いぞとも思う。

竹澤恭子はこれまで室内楽しか聴いたことがなかったが、オケを従えた彼女は佇まいにオーラがある。

昨日の前橋カルテットに引き続き、今日も音楽に肉薄する渾身の演奏に出会えた幸せ!

♪2020-086/♪みなとみらいホール-22