2020-10-12 @新国立劇場
指揮:クリストファー・フランクリン
演出:ハインツ・ツェドニク
美術・衣裳:オラフ・ツォンベック
振付:マリア・ルイーズ・ヤスカ
照明:立田雄士
合唱⇒新国立劇場合唱団
バレエ⇒東京シティ・バレエ団
管弦楽⇒東京フィルハーモニー交響楽団
オペラ『こうもり』/ヨハン・シュトラウスⅡ世
Die Fledermaus / Johann STRAUSSⅡ
全3幕〈ドイツ語上演/日本語及び英語字幕付〉
オペラパレス
予定上演時間:約3時間
第Ⅰ幕50分
休憩30分
第Ⅱ、Ⅲ幕100分
前回観賞の「夏の夜の夢」(全員日本人キャスト)と打って変わって、本作の主要キャスト(指揮者含む)は例年どおり海外勢だが、こんなに大勢が来日できるのにオケの指揮者が躓いているのはどうして?
因みに日本人は2人(村上・大久保)は常連。1人(平井)も復帰組で慣れたもの。
オペラ自体はいつもながらに傑作。大いに笑える。
長く変わっていない舞台装置や衣装も綺麗だ。
今回の発見は、今更ながらだけど、序曲が実にうまく作られているという事。
序曲というのは大抵そうだけど、本編を観ながらああ、この曲もこの節も序曲に取り込んであるぞと、逆に気付く有様。
残念なことはコロナ過剰警戒演出だ。
1幕の有名で楽しい三重唱(「ひとりになって」or「あなたのいない8日間」とも)。
3人とも口では悲しい寂しいと言いながら心は今夜の楽しい夜会。
曲調が舞曲に転ずるとその本音が出てしまうところ。
演出は基本的に過去を踏襲しているが、少なくとも18年の舞台とは異なった。
18年版では、3人が寄り添って腰掛けていたので、ポルカ風の音楽が始まると上半身とは裏腹につい足がリズムに合わせて動いてしまう。ここが巧い。それが傑作(立って歌う演出が世界的にもフツーだけに18年版の座って歌う演出が光っていた。)。
今回は3人とも距離を保ち立っていたので<つい、足が…>の滑稽さが失われて、単に音楽に合わせているという感じになってしまった。
惜しい!
全員の陰性を確認しているそうだが、ならば、どうして「密」な演出を避ける必要があるのか。
ラストのハッピーエンドも主役2人が抱き合っても良かったが。
このあたり、隔靴掻痒!
♪2020-087/♪新国立劇場-04