2019-05-25 @みなとみらいホール
飯守泰次郎:指揮
日本フィルハーモニー交響楽団
上原彩子:ピアノ*
ベートーベン:《レオノーレ》序曲第3番 op.72b
シューマン:ピアノ協奏曲イ短調 op.54*
ベートーベン:交響曲第5番ハ短調 op.67《運命》
-----アンコール-----
シューマン:「ウィーンの謝肉祭」から第4曲「間奏曲」*
シューベルト:「ロザムンデ」間奏曲
直前に英国ロイヤル・オペラ・シネマ「運命の力」(ヒロインはレオノーラ)を観た後に「レオノーレ3番」とは妙な暗合だ。
今日の楽しみは上原彩子のシューマンのピアノ協奏曲。
この曲は、冒頭に"返し"のついた針に食いついた魚が釣り上げられるようなマゾ的快感から始まる。彼女の演奏はいつも熱い。隅々まで気合が入っていて、ピアノとオケが絡み合う協奏曲を聴く悦びが堪能できる。
後半。
おまけのつもりでいた「運命」が只者ではなかった。
今日の日フィルの弦は硬質だが、シャキッと揃って小気味良い。泰次郎師匠の彫琢は隅々までゆきとどき、楽章が進むにつれ音楽が大きくなってゆく。
明瞭な輪郭がヴィヴィッドな音楽を形作って忘れられない名演になった。耳タコの「運命」だが、やはりこれはすごい名曲だなと改めて畏れ入った。
ところで、第1楽章268小節目、オーボエのソロが後半聴きなれないメロディだったように思ったが、気のせいだったのかな。
♪2019-069/♪みなとみらいホール-19