2019年5月9日木曜日

みなとみらいアフタヌーンコンサート2019前期 「音楽の深淵へ~謝肉祭」エリック・ル・サージュ/ピアノ・リサイタル

2019-05-09 @みなとみらいホール



エリック・ル・サージュ:ピアノ

シューマン:子供の情景 op.15<1838年>
   1見知らぬ国 2不思議なお話 3鬼ごっこ 4ねだる子供 5満足
   6重大な出来事 7トロイメライ 8炉端で 9木馬の騎士
 10むきになって 11こわがらせ 12眠っている子供 13詩人のお話

ドビュッシー:子供の領分<1908年>
 グラドゥス・アド・パルナッスム博士 象の子守唄
 人形のセレナード 雪は踊っている 小さな羊飼い
 ゴリウォークのケークウォーク

ドビュッシー:映像第1集<1905年>
 水の反映 ラモーを讃えて 運動

ドビュッシー:喜びの島<1904年>
シューマン:花の曲 変ニ長調 op.19<1839年>
シューマン:謝肉祭 op.9<1835年>
 1前口上 2ピエロ 3道化役者 4高貴なワルツ 5オイゼビウス
 6フロレスタン 7コケット 8返事 9蝶々 10A.S.C.H.-S.C.H.A.
  11キアリーナ 12ショパン 13エストレラ 14再会
  15パンタロンとコロンビーヌ 16ドイツ風ワルツ 17告白
  18プロムナード 19休憩 20ペリシテ人と闘うダヴィッド同盟員
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シューマン:ダヴィッド同盟舞曲集 op.6から第14曲「繊細に、かつ歌って」
ドビュッシー:グラドゥス・アド・パルナッスム博士

ル・サージュの名前にぼんやり記憶があったが、聴いている最中には思い出せない。帰宅後記録を調べたら、ほぼ3年前に都響とモーツァルトの協奏曲をやっていた。その際のアンコールがシューマンの「ダヴィッド同盟舞曲集」から12番だったが、今日は14番。やはりシューマンを得意としているのだろう。

ところで、今日のプログラムはそのシューマンに始まってシューマンに終わるが、間にドビュッシーが入る。
なぜ、こういう組み合わせなのかについては説明がないので分からない。シューマンと組み合わせるなら、ブラームスとかショパンとかが自然で、ドビュッシーとならラヴェルとかがすぐ思い浮かぶが…。

2人の作曲家は年齢で半世紀ほど(ドビュッシーが若い)、演奏作品の作曲年代では70年ほどの違いがある。

演奏された全曲をCDで持っているので、一度ならず聴いている曲ばかりだが、何曲かは初めてのような気がした。

シューマンの後にドビュッシーを経て再度シューマン「謝肉祭」を聴くと、作曲年代は一番古いのだけど、ドビュッシーとの境界線がだんだんボケてきたのは面白い体験だった。もう少しシューマンを聴いていたら、シューマンの新しい扉が開いた様な気がしたが。

演奏の巧拙は分からないが、これだけ多くの作品を(おそらくノーミスタッチで?)確実に弾き分けて、ピアノの面白さを味あわせてくれたのは、もちろん、作品自身の魅力だろうけど、ル・サージュの腕も相当達者なのだろう。

♪2019-059/♪みなとみらいホール-14