2019年4月27日土曜日

日本フィルハーモニー交響楽団 第346回横浜定期演奏会

2019-04-27 @県民ホール


ピエタリ・インキネン:指揮
日本フィルハーモニー交響楽団

村治佳織:ギター*

ラウタヴァーラ:In the Beginning
武満徹:夢の縁へ*
チャイコフスキー:交響曲第4番 ヘ短調 op.36
-----アンコール-----
オーバー・ザ・レインボウ&イェスタデイ*
シベリウス:悲しきワルツ

ラウタヴァーラという作曲家の存在は知らなかったし、その作品「In the Beginning」も初聴き。2016年に亡くなったフィンランドの作曲家だというから、同国出身のインキネンにとっては大切な作品なのだろう。

2017年にインキネンがドイツ放送管弦楽団で世界初演をしている。
現代の作品なので、調性は曖昧で、終始不穏な響きが継続するが、あまり嫌な感じではなかった。
https://youtu.be/CdoZU2c2ilI

武満徹の「夢の縁へ」は小ギター協奏曲風。初聴き。
ギター独奏の村治佳織も初めて。名前は知っているけど、これまで縁がなかった。ともかく、音が小さい。ギターは爪弾く楽器だから音量の面で不利ではあるけど、それにしても小さかった。
彼女の技量の問題もあるだろうけど、いつものみなとみらいホールでの演奏なら、よく響くホールだから、音量不足をあまり感じなかったかもしれないが、今回はなぜか、県民ホールだ。残響は少ないし、客席空間は広い。それもあったかもしれない。
縁コールで、ギター独奏をしたが、これもやはり音が小さくて話にならない。
僕の席は絶好の良席だが、それでもイマイチなのだから、後方や2階、3階席では音楽として届かなかったのではないか。

メインのチャイコの4番は、10日ほど前に東フィルで聴いたばかりだったが、その際に残念に思った冒頭のファンファーレは僕の耳には完璧な出来栄えだった。
もちろん、ファンファーレだけではなく、全体としても迫力のある高水準な演奏だったが、ここでも、県民ホールの限界というか、管・弦の響きに豊かさが不足して、やはり、残念なことであった。でも、こういう音楽こそ県民ホール向きなのだけど、これでも満足を得られないとなると、悲しいね。


♪2019-055/♪県民ホール-04