2019年4月19日金曜日

バッハ・コレギウム・ジャパン第132回定期演奏会

2019-04-19@東京オペラシティコンサートホール


鈴木雅明:指揮
バッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)
ソプラノ:キャロリン・サンプソン
ソプラノ:松井亜希
アルト:ダミアン・ギヨン
アルト:クリント・ファン・デア・リンデ
エヴァンゲリスト(福音史家)/テノール:櫻田亮
テノール:ザッカリー・ワイルダー
イエス/バス:クリスティアン・イムラー
バス:加耒徹

J.S.バッハ:マタイ受難曲 BWV244

2015年春以来のBCJの「マタイ」だった。
その間に聴いた聖トーマス教会合唱団+ゲヴァントハウス管弦楽団による至高の「マタイ」が一種の物差しになっているのは不幸な事かもしれない。

とはいえ、前回のBCJと比べてとても好感した。
テンポは早めでアッサリと小気味良い。
全曲中一番有名な「神よ憐れみたまえ」も泣かせたりしない。福音史家役が大活躍をするが、この肝心のテノールに人を得た。素晴らしくよく通る美声だった。

不満といえば、どうしてアルトにカウンターテナーを使うのか。やはり、女声で聴きたい。
「マタイ」に限らずこれまでにカウンターテナーで満足したことがないのは僕の経験不足だろうが、そもそも不自然ではないか。
児童合唱でなく女声合唱を使うのならソロも女声で良かろう。

また、席がイマイチだった。センターを取ったが、BCJを聴くには席が遠かった。
前方1/3で聴くべきだった。
チケットが取れず後方1/3で聴いた。

オケを聴く席として悪くはないが、この編成(管弦楽30人足らず。声楽25人くらい?)には遠かった。
前方1/3なら良い「音楽体験」ができたろうが、後方1/3では澄まして「音楽鑑賞」だった。やはり没入度が違う。

それにしても武満ホールはとても自然な響だ。縦長シューボックスが良い効果を齎しているようだ。

♪2019-050/♪東京オペラシティコンサートホール-02