2017-06-30 @東京オペラシティコンサートホール
大野和士:指揮
弦楽四重奏:アルディッティ弦楽四重奏団
東京都交響楽団
ブリテン:歌劇『ピーター・グライムズ』より 「パッサカリア」 op.33b
細川俊夫:フルス(河)~弦楽四重奏とオーケストラのための(2014)(日本初演)
スクリャービン:《神聖な詩》op.43(交響曲第3番ハ短調)
この日は午後イチで国立劇場の文楽公演に行ったので2つめのステージだったこともあり、文楽ではほとんど素振りもなかった疲れや睡眠不足がどどっと出てきて、3曲とも睡魔との闘いだった。
いや、疲れなどのせいだけではない。このプログラムでは混乱するのは必定。
まずはブリテンの「パッサカリア」。眠くなるようなメロディーが続くので寝かせてくれるかと思いきや突如安眠を妨害するような不協爆音で、寝ることもできない。
続く、細川作「フルス」は弦楽四重奏を独奏?部分に持つ協奏曲のような作品だが、単一楽章にしては20分近い。現代の作曲家が作った超現代音楽だ。プログラムについては作曲家自身の解説が書いてあったが、ほとんどお経のようなもので、どこがありがたいのか分からない。日本初演(世界初演は2014年)だったそうで、細川氏も僕の斜め後ろの方で聴いていた。
こういう作品は現代美術と同じで、ほとんど書いた者の自己満足にすぎないのじゃないか、という不満に加え、眠いのに眠れないイライラと闘った。
スクリャービンの「神聖な詩」はまだ調性を保っているので実は聴きやすい。ちょうど1年前にも大野和士+都響で「法悦の詩」(交響曲第4番ハ長調)を聴いているが、彼の5つの交響曲の中で4番までは調性があるので、体調さえ良ければ結構面白く聴くことができる。しかし、残念なことに、この辺まで来るとほとんど船を漕いでいたような気がする。
ま、夥しくコンサートに出かけているのでこういう日があってもやむを得まい。
♪2017-111/♪東京オペラシティコンサートホール-03