2017年6月27日火曜日

みなとみらいアフタヌーンコンサート2017前期 ≪モーツァルト ホルン協奏曲 全4曲≫シュテファン・ドールHr &アカデミッシュアンサンブル

2017-06-27 @みなとみらいホール


シュテファン・ドール:指揮&ホルン
アカデミッシュアンサンブル

<オール・モーツァルト・プログラム>
ホルン協奏曲第2番変ホ長調 K417
 交響曲第17番ト長調 K129
ホルン協奏曲第4番変ホ長調 K495
ホルン協奏曲第1番ニ長調 K412(R・レヴィン補筆完成版)
 交響曲第33番変ロ長調 K319
ホルン協奏曲第3番変ホ長調 K447

シュテファン・ドールという人はベルリン・フィル首席であり世界最高のホルン奏者と言われている…そうだ。
オーケストラの中で最重要な楽器だと思うが、これが結構難しそうだ。プロでも音がひっくり返ることが珍しくない。


しかし流石に世界の最高峰。次元の違うホルンだった。と言っても素人に分かる「違い」というのは、音量にゆとりがあること。決して大音量ではないが、肺活量やタンギングの巧さか、ダイナミックレンジが広く音が軽やかだ。

音色については、日本人の奏者だってきれいな音を出す人はいくらでもいるから驚かなかったが、自在に楽器を扱うという点で優れているのかな。

この日はモーツァルトの作品ばかり。ホルン協奏曲が4本、交響曲が2本。

俄拵えのような室内管弦楽団には洗足の指揮者がおらず、協奏曲ではドールが吹き振り?し、交響曲ではホルンを置いて指揮をした。
オケは、プログラムの表記では28人記されていたが、当然曲毎に楽器の出入りがあった。

いずれも短時間の作品だが、それにしても、協奏曲4曲を吹くだけではなく、交響曲まで聴かせてくれるとは大サービスだ。
協奏曲の作曲順は2431だが演奏は2413と行われた。なるほど3番がトリにふさわしい重みがあった。

これは、3番がいちばん聴き馴染んでいるせいもあると思う。
1番が最後の協奏曲であるだけでなく、モーツァルト最後の作品かもという研究もあるそうな。これだけが2楽章しか無くそれも未完成で後世の補筆版で演奏された。

交響曲は、ハイドンに遠く及ばないとしても番号がついているものだけでも39曲あるから、これだけあれば若い番号の作品はどれもこれも同じように聴こえてしまう。個人的には普段35番以降しか聴かないし聴き分けられない。

今回の17番は16歳のときの作品だそうで、軽快な面白さが素通りした感があったが、33番はおそらく初めて意識しながら聴いた。23歳作だからこれも若い時期だが構造が立体的で全然出来栄えが違うのに感心した

♪2017-109/♪みなとみらいホール-25