2015年10月11日日曜日

ミューザ川崎シンフォニーホール&東京交響楽団名曲全集 第111回

2015-10-11 @ミューザ川崎シンフォニーホール


クシシュトフ・ウルバンスキ:指揮
小菅優:ピアノ*
東京交響楽団

ベートーベン:「エグモント」序曲 作品84
ベートーベン:ピアノ協奏曲 第3番 ハ短調 作品37*
ベートーベン:交響曲 第3番 変ホ長調 作品55 「英雄」


オール・ベートーベン・プログラム。

どれも聴き馴染んだものばかりだけど、何度聴いても満足感がある。

東響は管も弦もきれいで安定感がある。両者が交響する時に管弦楽の醍醐味を感じさせてくれる。

この日のピアノの音は抜けの良い音で気持ちがいい。
タッチの問題ではないし、席の問題でもない(いつも同じだから)。
不思議に、日によって音が違う。
ベートーベンの唯一短調のピアノ協奏曲だが、第3楽章の途中に登場するクラリネットから始まる長調のテーマにウィーンを感じたなあ。
最近、独墺の音楽に、ドイツらしさとウィーンらしさを嗅ぎ分けようと意識しているので。

指揮のウルバンスキはとてもシャイな人柄のようだ。
指揮者である以上大きな身振り手振りが必要だが、それがどうも板についている感じがしない。
しかし、音楽への誠実、堅実、冷静な態度が伝わってきていつも好感できる。

「英雄」では、ベートーベンが如何に精緻な構造物を作り上げたかを今更ながら実感できたのはウルバンスキの丁寧な音楽作りとそれに応える東響の優れた演奏によると思う。



♪2015-101/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-21