2015年10月4日日曜日

N響第1817回 定期公演 Aプログラム-パーヴォ・ヤルヴィ首席指揮者就任記念

2015-10-04 @NHKホール


パーヴォ・ヤルヴィ:指揮
エリン・ウォール:ソプラノ
リリ・パーシキヴィ:アルト
合唱:東京音楽大学
NHK交響楽団

マーラー:(1860~1911)
交響曲 第2番 ハ短調「復活」


2日連続でマーラーになった。
それも第1番に続いて第2番だ。
マーラーは演奏に大編成を要するものが多いからどのオケでも取り上げにくいだろうけど、やはり、お客が入るのだろうな。
その中で、僕の経験では第2番を聴く機会がダントツに多い。

この曲も第1番と同様、第1楽章から第4楽章までは楽しめるが、第5楽章(終楽章)には疑問を感じない訳にはいかん。

全曲演奏時間90分近い長大曲だが、そのうち終楽章は35分前後というお尻デッカチであることも、いやが上にも長さを感じさせるし、登場する楽想のいくつかは聴いていて恥ずかしくなるような俗っぽさにまみれていて、マーラーはここを作曲する時にフツフツと湧いてくる楽想には見放されて、相当手こずりながら無理やりまとめたのではないか、という気がする。

それでもこの気宇壮大で贅を極めた大規模音楽はそれだけの感興を呼び起こすことは間違いない。

パーヴォ・ヤルヴィが正式にN響の首席指揮者に就いて9月にこのシーズンが始まったが、指揮台に登場するのは今月が初めてで、首席指揮者就任記念というタイトルを冠したコンサートにふさわしい出し物だった。

終曲後、館内客席は大歓声と拍手の嵐で就任を祝ったが、今年2月にヤルヴィが10年ぶりにN響でプレ・就任記念コンサートのような形で同じくマーラーの第1番を指揮した際の熱狂的な祝意や興奮ほどではなかったのは、その後も何度かN響のステージに立ち実質的にはデビューはとうに終わっていたからだろう。


♪2015-96/♪NHKホール-09