2021年11月21日日曜日

新国立劇場ボックスオフィスオペラ研修生による LE PROMESSE 2021~アリアコンサート~

2021-11-21 @新国立劇場



オペラ研修所
●第22期生(3年次)

程音聡:Br⇒『アンドレア・シェニエ』/「祖国の敵だと?」
鳥尾匠海:Tn⇒『ストリート・シーン』/「独りぼっちな住まい」
原田奈於:Sp⇒『リゴレット』/「慕わしい人の名は」
森翔梧:Br⇒『ロデリンダ』/「キューピットの翼を使うのは」
湯浅貴斗:Bs⇒『アレコ』/「みんな寝ている」

●第23期生(2年次)
内山歌寿美:Sp
⇒『ラ・ボエーム』/「私の名はミミ」
大久保惇史:Br
⇒『エロディアード』/「はかない幻」
河田まりか:Sp
⇒『清教徒』/「あなたの優しい声が」
杉山沙織:Ms
⇒『セビリアの理髪師』/「今の歌声は」

●第24期生(1年次)
大城みなみ:Ms
⇒『ウェルテル』/「手紙の歌」
大髙レナ:Sp
⇒『ラクメ』/「若いインドの娘よ、どこへ行く」
佐藤克彦:Br
⇒『清教徒』/「ああ、永遠にあなたを失った」
長冨将士:Br
⇒『ファウスト』/「門出を前に」
前島眞奈美:Ms
⇒『サムソンとデリラ』/「私の心はあなたの声に花開く


新国立劇場オペラ研修所が開催している研修生の発表会。

研修生になること自体がかなり狭き門らしく、みんなハイレベルだ。

3年前にも聴いたが、その際は開所20周年の記念でもあり、海外からも若手精鋭を招き、卒業生も交えてかなり大掛かりだったが、今回はコロナ禍の為か出演は研修生のみで、会場もオペラパレスから中劇場になり、生のオーケストラもなしでピアノ伴奏だけだった。


4人14曲で、知らないオペラからのアリアもあり、知っているはずのアリアも全然覚えていないものもあり…おかげで新鮮だったよ。


誰が上手かとはそもそも分からないが、よく訓練された肉体は最高の楽器だと、今日も感じた。


数年後にオペラの舞台で会えることを期待しているよ。


♪2021-135/♪新国立劇場-10

2021年11月19日金曜日

鳥木弥生メゾ・ソプラノリサイタル

2021-11-19 @かなっくホール



鳥木弥生:メゾソプラノ
小埜寺美樹:ピアノ
<特別ゲスト>
小林厚子:ソプラノ

ロッシーニ:歌劇「アルジェのイタリア女」酷い宿命よ!
モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」手紙の二重唱**
レオンカヴァッロ:歌劇「ラ・ボエーム」これが運命!
プッチーニ:歌劇「外套」あんたがこの袋の中身を
プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」ある晴れた日に*
プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」花の二重唱**
オッフェンバック:歌劇「ホフマン物語」美しい夜、愛の夜(ホフマンの舟歌)**
ビゼー:歌劇「カルメン」前奏曲 Pf.Solo
ビゼー:歌劇「カルメン」ハバネラ
トーマ:歌劇「ミニヨン」君よ知るや南の国
サン=サーンス:歌劇「サムソンとダリラ」あなたの声に心は開く
ガスタルドン:禁じられた音楽
オブラドルス:一番細い髪で*
マスカーニ:アヴェ・マリア**
----------------
ビゼー:歌劇「カルメン」セギディーリャ
ヴェルディ:歌劇「アイーダ」アイーダとアムネリスの二重唱**

**二重唱
*小林ソロ


鳥木弥生は過去に結構聴いてきたのだけど、6月の「蝶々夫人」(小林厚子)@日生でのスズキ役で刮目するに至る。

尤も、今回のリサイタルでその陽気で一捻りあるおもしろい人柄に接したので、今やスズキのイメージは壊れてしまったのが良かったか悪かったか。


そして彼女の初リサイタルが何と我が地元かなっくホールとは嬉しや。おまけにゲストが小林厚子と幸せなこと。

もちろんかぶりつき席を確保。


因みにピアノが小埜寺美樹だ。

彼女は先日の「アイーダ」@ミューザでもピアノを受け持っていた。


この3人が一風変わっていて面白い。

歌の合間のおしゃべりタイムは会場を笑いに包み込んだ。


近くで見てよく分かったが、2人とも大柄で恰幅がいい!

新国立劇場最上階にも届く声を、今回は至近距離で聴いたので、僕の頭骸骨は共振し続け、脳みそが煮立つのではと思ったよ。あたかも歌う人間兵器だ。


アンコールを含み全15曲。

独唱は鳥木9曲、小林2曲。二重唱4曲。

いずれも素晴らしかった。


「カルメン」からの「ハバネラ」や「セギディーリャ」、「サムソンとデリラ」から「あなたの声に心は開く」はしなやかで妖艶さもにじみ美しい。


小林との「蝶々夫人」から「花の二重唱」は6月の日生劇場の舞台を思い起こさせる。

アンコールとは思えない「アイーダ」の二重唱は迫力満点。

ホフマンの船歌もしみじみ美しい。


なんとも楽しく贅沢な2時間也。


♪2021-134/♪かなっくホール-02

新日本フィル:すみだクラシックへの扉#3

2021-11-19 @すみだトリフォニーホール



下野竜也:指揮
新日本フィルハーモニー交響楽団

篠﨑友美:ビオラ*
長谷川彰子:チェロ アンコールのみ共演

フンパーディンク:歌劇『ヘンゼルとグレーテル』前奏曲
ヒンデミット:「白鳥を焼く男」古い民謡に基づく、ビオラ独奏と小オーケストラのための協奏曲*
R.シュトラウス:「メタモルフォーゼン」(23の独奏弦楽器のための習作) TrV290
フンパーディンク:歌劇『ヘンゼルとグレーテル』から 夕べの祈り~パントマイム
-------------------
ヒンデミット:ビオラとチェロのための二重奏曲*


指揮の下野ちゃんの自己満足プロ。

4曲(5曲とも言える。)も集めた割に全体のコンセプトが不可解。プログラムには牽強付会の説明があったが。


フンパーディンク歌劇の前奏曲とRシュトラウスの「メタモルフォーゼン」は何らの印象も残っていないが、過去数回聴いたという記録がある。そんな程度なので期待もしていなかった。


唯一興味があったのはヒンデミットの「白鳥を焼く男」(初聴き)だ。

オルフの「カルミナ・ブラーナ」には「焼かれた白鳥の歌」というのがある。そんなに白鳥を焼くのが一般的なのか?


どうやら、日本でうなぎの蒲焼職人の如く、欧州の何処かには白鳥を焼く専門職がいる(た?)らしい。

しかし、この曲は歌曲ではなく、むしろビオラ協奏曲で、解説を読んでも白鳥を焼く事の意味は分からず。


弦編成が面白い。

独奏ビオラを引き立たせるためか弦はチェロ4、コントラバス3のみに管楽器とハープとティンパニー。

ほとんどゆったりしたテンポで眠気を誘う。

これでも何度も聴いておれば面白いと思うのかもしれない。


次の「メタモルフォーゼン(「変容」の意)」は副題のとおりバイオリン10、ビオラ5、チェロ5、コントラバス3の弦楽合奏。


この曲については聴いた記録はあるがとんと記憶がなかった。

それでも脳内に欠片が残っていたか、これは意外にも楽しめた。

心を鬼にして聴いていないと持ってゆかれそうな気持ちに襲われるところがある。ドイツの壊滅的敗戦の年の作。そういう文脈で聴くと余計に感情が昂ってしまう。

後刻見つけたYoutubeに良い演奏があった。


https://youtu.be/RkqznP-45Nw


問題はフンパーディンクの同じ歌劇からの3曲をどうして最後に纏めなかったのか?1曲目と4曲目にバラした…ステージ・マネージャー泣かせのプログラムの意図は那辺にありや?


前日、N響ブルックナーを聴いていたので、オケは物足りなかったが、そのN響で不安だったホルンは、新日フィル首席日高氏の安定感をN響に欲しかった。


♪2021-133/♪すみだトリフォニーホール-07

2021年11月18日木曜日

第1943回 NHK交響楽団 定期公演 池袋C-2

2021-11-18 @東京芸術劇場大ホール



ファビオ・ルイージ:指揮
NHK交響楽団

ブルックナー:交響曲第4番変ホ長調「ロマンチック」


今月のC定期は変則でC1とC2が逆転。僕はC1会員だが明日は不都合でC2に振替。それが普段なら金曜日(20日)になるところ、今日(18日)になった。


心配した振替席も本来の指定席のすぐ近くで不満なし。


4年3月ぶり(最後は読響@みなとみらいH。N響との組合せだと4年7月ぶり)のFルイージ。来季はN響主席指揮者に就任することが決まっているので、これからはもっと頻繁に聴くことができるだろう。


コロナ対策で隔離継続中?の為、楽員との距離を保つための変則入退場が、手持ち無沙汰で気の毒だった。


コンマスは白井圭。その隣に郷古廉(彼はよく色んなオケに出没している!)と主要席は客演ばかりだが、強者揃いだから何の不安もない。


さて、ブルックナー第4番「ロマンチック」の出来は…。


ホルンが悪戦苦闘していたな。

5度-6度-8度もの跳躍が多いのでさぞや大変だろう。

それもあって冒頭から管楽器のやりとりがぎこちなくて頼りなかったが、その内落ち着いた…と、言いたいところだが、実は後半にも難所は残っている。


しかし、その点を除けば、随所にN響らしい透明感があり、かつ、厚みのある管・弦のアンサンブルを聴かせた。


ただ、どんな名演奏であったとしても、美旋律の出し惜しみ、意味不明の繰り返し・アタックの濫発、この長さに必然性があるのか?など、ブルックナーはなかなか僕を寄せ付けない。


♪2021-132/♪東京芸術劇場大ホール-04

ランチタイムコンサート パイプオルガン&ソプラノ~イタリア音楽のひと時~

2021-11-18 @ミューザ川崎シンフォニーホール


パイプオルガン:青田絹江◯
ソプラノ:高橋薫子●

●ビバルディ:歌劇「ポントの女王アルシルダ」から「私はジャスミンの花」
◯ビバルディ(バッハ編):協奏曲 イ短調 BWV593
 Ⅰアレグロ Ⅱアダージョ Ⅲアレグロ
●ビバルディ:モテットRV631「天地の静けさ」から
 Ⅰアレグロ Ⅱレシタティーヴォ Ⅲラルゴ Ⅳアレグロ
◯パスクィーニ:かっこうの歌によるトッカータ
●マスカーニ:アヴェ・マリア
◯ペレーズ:前奏曲〜聖ピエトロ大聖堂のクリスマスミサのための〜

----------------
●ソプラノ+オルガン
◯オルガンソロ


オルガン(青田絹枝)とソプラノ(高橋薫子)でイタリア音楽のひと時。

知っている曲は2つだけだったけど、全部楽しめた。


高橋の歌が心地良いので、オルガンだけよりソプラノが入った曲をたくさん聴きたいなと思っていたが、最後のペレーズ作「前奏曲」が締めにふさわしく、これはスゴイ。


作曲家の名前も知らなかったが、2013年作。


現代作品なのだけど、しっかり調性があり、それどころか、ルネサンス期の作品だと言われても「そうか」と思うような古典懐古風。それでいて、オルガンの色んな機能を凝縮して織り込んでいる。

クライマックスのミューザ聖堂?を揺るがす大音響に平伏したくなったよ。


♪2021-131/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-38

2021年11月17日水曜日

横浜18区コンサート 第Ⅰ期 山根一仁(Vn)×新日本フィルハーモニー交響楽団メンバー(弦楽五重奏)

2021-11-17 @リリスホール



新日本フィルハーモニー交響楽団メンバー(弦楽五重奏)
 バイオリン:崔文沫、古日山倫世
 ビオラ:中恵菜
 チェロ:多田麗王
 コントラバス:藤井将矢

山根一仁:バイオリン*

ドボルザーク:弦楽五重奏曲第2番ト長調 作品77から第1、第4楽章
J.S.バッハ :バイオリン協奏曲第1番イ短調 BWV1041(弦楽五重奏伴奏版)*
J.S.バッハ:バイオリン協奏曲第2番ホ長調 BWV1042(弦楽五重奏伴奏版)*
----------------
J.S.バッハ:無伴奏バイオリン組曲第3番第3曲 ロンド形式のガボット*



横浜18区コンサートの第1期全5回は、すべて弦楽五重奏団+独奏バイオリン又はピアノの組合せ。
今回はリリスのある本郷台で青春時代を過ごしたという山根君の独奏バイオリンと新日フィルが登場した。

最初は、五重奏だけでドボルザークの五重奏曲から2つの楽章を演奏したが、全曲聴きたかったな。しかし、最初に長尺ものを全曲演奏すれば、バランスは悪いけど。

いよいよ、山根君を迎えてバッハのバイオリン協奏曲第1番と2番。

リリスホールは9月に小林美樹らの室内楽を聴いたのが初めてで音の良さにびっくりしたが、今日の1+五重奏も見事に美しい響きだった。

各人の音が明瞭であればこそ絡み合いも楽しい。

とりわけ、山根君の独奏バイオリンの音色が一際綺麗に抜け出して、流石にオケをバックにソロを取るとはこういうことか、と改めて感心した。

J.S.バッハの原曲も弦楽合奏と通奏低音だから、作曲当時の演奏形態はもう少し大きかったろうけど、今日の山根君と五重奏団のように、仲間がアイコンタクトで合図をしながら”協奏”を楽しんでいたのだろう。

軽妙なバッハを再発見の感。


♪2021-130/♪リリスホール-02

2021年11月16日火曜日

DOTオペラ:ヴェルディ:歌劇「アイーダ」

2021-11-16 @ミューザ川崎シンフォニーホール


指揮:佐藤光
演出:山口将太朗
照明:稲葉直人
舞台監督:伊藤桂一朗
合唱指揮:辻博之

管弦楽:アイーダ凱旋オーケストラ
合唱:Coro trionfo


アイーダ:百々あずさ
ラダメス:村上敏明
アムネリス:鳥木弥生
アモナズロ:高橋洋介
ランフィス:伊藤貴之
エジプト国王:松中哲平
伝令:所谷直生
巫女:やまもとかよ
ダンサー5人

ヴェルディ:歌劇「アイーダ」
(全4幕、セミ・ステージ形式・オーケストラ小編成版、字幕付き)




演奏会形式オペラ。が、大いに凝った作りだ。

まずは「アイーダ凱旋オーケストラ」って名前に惹かれたよ。遊び心十分。実際は、いろんなプロオケメンバーによる一夜限りのオケ。弦19人、打・鍵3人にアイーダ・トランペット4人という小編成だが、全く不足を感じさせない。


合唱は東響コーラスの有志94人!この数を、一昨日同じ場所で聴いた「カルミナ・ブラーナ」でも欲しかったね。


合唱団は舞台周りのP席とバルコニー4ブロックにゆとりを持って並んだ(そもそも、今日の客席は1C-2CAB-3Cだけで4階と周囲のバルコニーはお客を入れていなかった。)。


P席が塞がっているので、歌手の演唱はステージの奥、客席側前方、上手・下手に、時にはバルコニーと縦横無尽。アイーダ・トランペットも2階左右バルコニーに陣取って超ステレオ効果!


演奏会形式と言っても、サントリーの「ホールオペラ®︎」に近い。

衣装、小道具、照明で雰囲気を盛り上げてくれる。


さて、歌手は、百々(どど)あずさ、村上敏明、鳥木弥生、伊藤貴之ら名の知れたベテラン・中堅。

よく響くミューザでは声もよくとおりホンに人間の声の美しさに酔った。特に鳥木ちゃんのアムネリスがけっこうしおらしくて、本作に限っては「アイーダ」というより「アムネリス」というタイトルがふさわしかったよ。


演奏会形式でも手抜きなしで、グランドオペラらしくバレエもちゃんと5人登場して踊ってくれたのも嬉しい。


この贅沢な時空を享受して僅かにS席5千円って大丈夫なのかと心配したよ。

こりゃ少しカンパして帰るかと真面目に思ったが、よく考えたら財布を持たないので現金は1円も持っていなかった。


国のコロナ対策の一環の助成事業ならこそ実現できたのかも。


平日の17:30開演は勤め人には厳しいが、もう少し熱心に宣伝をしていたら、もっとお客が入ったのではないか。カーテンコールは熱く、長かったが、なにしろお客の絶対数が少ないので一生懸命の拍手も嵐のような轟音には至らなかったのが残念。

500〜600人の入りだったそうだ。


因みに、「DOTオペラ」とは、主唱者の百々(DODO)あずさ、小埜寺(ONODERA)美樹<コレペティトゥールであり今回のピアニスト>、鳥木(TORIKI)弥生の頭文字を綴ったもの。


♪2021-129/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-37