2023-09-29 @すみだトリフォニーホール
阿部加奈子:指揮
新日本フィルハーモニー交響楽団
三浦謙司:ピアノ*
ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ(管弦楽版)
ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調 作品83*
チャイコフスキー:交響曲第6番ロ短調 op. 74「悲愴」
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ドビュッシー:忘れられた映像*
1曲目「亡き王女〜」の冒頭のHrソロ(日高名人!)もそれを支える弦も頼りなくて失望。誰も失敗した訳ではないのだけど、恐る恐るのアンサンブル。
確かに、この曲のアタマは難関のようで、他のオケでもこれはいいと思ったことは記憶にないな。帰宅後、N響の演奏ビデオ(Hr福川名人)を視聴したが、やはりどこがきごちない。
オーケストレーションの魔術師ラヴェルでもやり損なったのではないか。
同じくラヴェルのピアノ協奏曲は三浦謙司の独奏。彼のラヴェルは1年前に東響で聴いたが、その時のはっきりしないイメージを今回は払拭して気持ち良く聴いた。
メインの「悲愴」がどうだか。
お初の、阿部加奈子の指揮はかなり<独自>で、聴き慣れた標準的な「悲愴」のイメージとはだいぶ異なって、まあ、よく言えば緩急自在なのだけど、違和感が拭えなかった。何度か聴けば納得できるのかもしれないけど。
第3楽章は非常に元気よくクライマックスを迎えたので、ここでかなり多くの拍手が起こった。ここまでに既に40分経過だし、曲の盛り上がり方からも拍手したいところだ。
完全終曲したと思って拍手した人が多いのだろうけど、確信的に拍手した人もいたのではないか。
「悲愴」は第3楽章でも拍手OKの慣行ができてもいいかなと思うよ。
尤も完全終曲の終わり方にも不満があって、もっと消えゆくようにppppで終わって欲しかった。
また、指揮者の呼吸が掴めなくて拍手のタイミングが難しかった。
最初に出た拍手はフライングではないかと思ったが、では、どこまで待つのか。それを示唆するのも指揮者の仕事だと思う。
2023-163/♪すみだトリフォニーホール-06