2022年4月14日木曜日

音楽堂アフタヌーンコンサート2022前期 「上岡敏之 plays Piano」 上岡敏之 ピアノ・リサイタル

2022-04-14 @県立音楽堂



上岡敏之:ピアノ

ショパン:バラード第1番 op.23
スクリャービン:ピアノ・ソナタ第9番「黒ミサ」
ショパン:ノクターン ホ短調 op.72-1
ショパン:ポロネーズ第6番「英雄」変イ長調 op.53
ドビュッシー:ヒースの茂る荒れ地(前奏曲集第2巻から)
ドビュッシー:花火(前奏曲集第2巻から)
ドビュッシー:エレジー
ショパン:スケルツォ第1番 op.20
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第8番「戦争ソナタ」
----アンコール----
ヘンデル(ケンプ編曲):クラヴィーア組曲第1番からメヌエット
シューベルト:楽興の時 第2番 Op. 94-2
J.S.バッハ:平均率クラヴィーア曲集第1巻第1番からプレリュード
スクリャービン:3つの小品から「アルバムの綴り」Op.45-1


上岡敏之のピアノは、かつて室内楽で聴いたことがあったが、単独リサイタルは初めて。
指揮者としてもユニークだが、ピアノ・リサイタルも独特の雰囲気を醸して非常に面白かった。

何しろ、会場は真っ暗闇。
鍵盤部分にのみライトが当たっている。
ご本人の登場もピアノの傍に来て初めて確認できる。

1曲目のショパンが終わっても指は鍵盤を離れず、そのままスクリャービンに突入。以下、前半の8曲は絶妙な間合いで連続演奏した。

この独自なスタイルこそ上岡流なのだろう。

ショパン以外は初聴きだったが、次第に彼の構築する世界に惹き込まれて行った。

プログラミングの意図は分からないが終わってみれば不思議なもので、途中なんの違和感も感じなかった。緻密な計算があったのだろう。

後半は、プロコの戦争ソナタ8番。これも初聴き。

ワクワクするような音楽じゃないけど、ピアニズムを駆使した感じで楽しく聴けた。
プロコフィエフはドネツィク(「ドネツク」はロシア読み)州生まれだそうで、彼の手になる戦争ソナタを聴くとは感慨無量。

♪2022-050/♪神奈川県立音楽堂-04