2018年2月25日日曜日

名曲全集第134回 飯守による、珠玉のベートーベン&ワーグナー

2018-02-25 @ミューザ川崎シンフォニーホール


飯守泰次郎:指揮
東京交響楽団
津田裕也:ピアノ*

ベートーベン:歌劇「フィデリオ」序曲 作品72
ベートーベン:ピアノ協奏曲第5番変ホ長調 作品73「皇帝」*
ワーグナー:楽劇「神々の黄昏」から
      夜明けとジークフリートのラインへの旅
      ジークフリートの葬送行進曲
      ブリュンヒルデの自己犠牲

ミューザの名曲全集は東響の定期のようなものだけど主催がホールなので、不都合が生じた際に定期演奏会なら他日への席替えが可能だが、名曲全集ではそれができない。なので、16年度を最後に年会員になるのは止めて、日程の都合がよく聴きたい曲がある場合に一回券を買うようにしている。

今日の目的はもちろん飯守御大のワーグナーだ。
昨秋完結した新国立劇場での「指環」4部作を全作飯守泰次郎の指揮で聞くことができたのは幸運なことだった。
最後の「神々の黄昏」でピットに入ったのは読響だった。

その時の「葬送行進曲」など、ティンパニーのドン!ドン!が鳴る度に心が震えるような思いがした。

今日は、その興奮を追体験したいと思って臨んだ。


が、しかし、僕の耳がおかしかったのだろうか。
ピアノ協奏曲ではあまり感じなかったが、「神々の黄昏」では期待したほどの響に厚みがない。
一つにはオケの規模がやや小ぶりだった。80名そこそこしか並んでいなかったように思う。数えやすい今橋は7本、チェロも10本だったと思う。
この曲にはワーグナーが弦五部の人数を指定していて、合計が64人となっている。これに管・打・ハープなどを加えて総勢は100人を上回る超特大オケになるはずなのだけど、今日の東響はそこまで強力ではなかった。そのせいもあったかもしれな。

また、規模の問題ではなく、弦の高音部がシャリシャリとしてあまり美しくない。東響がいつもそうだというのではない。

1回券なので、いつも座っている1階後方ではなく、2階中段(2CB)の最前列(ここも文句のない良い場所だ。)を選んだ。むしろ1階席より響は柔らかい。なのにオケの響に満足できなかった。
おそらく、飯守泰次郎も納得の出来ではなかったように思う。

とはいえ、やはり音楽そのものは素晴らしいが。

♪2018-024/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-02