2017年9月18日月曜日

読響第98回みなとみらいホリデー名曲シリーズ

2017-09-18 @みなとみらいホール


コルネリウス・マイスター:指揮
読売日本交響楽団

ダニール・トリフォノフ:ピアノ*

スッぺ:喜歌劇「詩人と農夫」序曲
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第2番ト短調 作品16*
ベートーベン:交響曲第6番ヘ長調 作品68「田園」
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アンコール
ショスタコーヴィチ:24の前奏曲とフーガからホ短調*

名前のよく似たダニエル・ハリトーノフという若手ピアニストのリサイタルを11月に聴くことになっている。名前が似ているだけではなく、両者ともチャイコフスキーコンクール入賞歴(トリフォノフは優勝、ハリトーノフは3位)があるので、同一人物かと思っていたが、今日のトリフォノフはチラシやプログラムに出ている写真では髭を生やしていないが、本番ではヒゲモジャだったので、あれ?と思って、よく読むと別人だった(下欄注)。

ま、それはともかく、本日の一番の楽しみは前座の「詩人と農夫」だ。これは吹奏楽経験者にはとても良く知られた作曲家であり、作品だ。中学・高校の吹奏楽部でこの作品を演奏しないところはないだろうな。言うまでもなく、元々管弦楽のための作品だから誰かが吹奏楽用に編曲したのだろう。とても変化に飛んだ音楽で主要な旋律はきれいで全編楽しい。元…吹奏楽部員としては耳に馴染んだ名曲だが、原曲の管弦楽版を聴いたことがなかったのでこれが聴きたかったのだ。

前半の吹奏楽版ではサックスのソロだが、オリジナルはチェロのソロなんだ。後日、Youtubeでこの曲を探していて近衛秀麿指揮新交響楽団(現N響)で、小澤征爾など多くの音楽家を育てたチェリストの齋藤秀雄がソロを弾いている1933年録音の「詩人と農夫」を発見した。齋藤はチェリストとしては独奏の録音を残さなかったのでこれは貴重な音源らしい。今、聴くととても下手くそだと思うが。

ま、ともかく。読響の優れた演奏でこれを聴くことができたのは非常に良かった。あらためて良い音楽だと思った。

プロコフィエフのピアノ協奏曲2番は、最近ではアンナ・ヴィニツカヤ+都響で聴いた。あまり好きな音楽ではない。
トリフォノフはピアノはFazioliを使った。どこのホールでもこのピアノは珍しいが、みなとみらいホールで聴くのは初めてだ(正確ではない。聴いていたかもしれないが、意識していなかったのかも。)。

ベートーベンの田園は、いつもどおりのオーソドックスな演奏だったと思う。
指揮のコルネリウス・マイスターは今年度から読響の首席客演指揮者に就任したが、ステージで実際にタクトを振るのは今回のプログラムが初めてだ(厳密には16日の芸術劇場)。読響デビューだ。
観客の反応もよく、とても好意的に迎えられたように思う。

♪2017-153/♪みなとみらいホール-33

(下欄注)
ダニール・トリフォノフ⇒1991-03-05生 
 2011-14回チャイコ1位
ダニエル・ハリトーノフ⇒1998-12-22生 
 2015-15回チャイコ3位