2017年9月16日土曜日

N響第1864回 定期公演 Aプログラム

2017-09-16 @NHKホール



パーヴォ・ヤルヴィ:指揮
NHK交響楽団

ショスタコーヴィチ:交響曲第7番ハ長調 作品60「レニングラード」

生演奏は3年前にウルバンスキ+東響で聴いたのが初めてで、これが2回め。オケの定期は7コースも聴いていてもめったに演奏されない曲だ。声楽は入らないのに演奏時間が70分を超えるのが原因だろうか?でも、ブルックナーやマーラーの交響曲でももっと長い作品はいくつもあるが、それらを3年に1度しか聴けないということはまず無い。あまり人気がないのだろうか。

東響で聴いたときの編成は覚えていないけど、今日のN響はコントラバスが10本も並んだ。まるで学生オケの複数校合同演奏会みたいだ。金管も11本が並ぶ通常の配置のほかに打楽器群より後ろ、つまり最後方に金管10本の別働隊も加わって、豪気なものだ。

聴く機会が少ない割には第1楽章の、単純な旋律が耳に馴染んでいる。多分、これが「戦争の主題」と言われているモノだろう。音楽全体のテーマに比べるとひょうきんな行進曲として始まる。これがソ連軍の行進か、ドイツ軍の行進を表現しているかは説が分かれているようだ。最初はスネアドラムの刻む一定のリズムに木管が最弱音で始まった主題は何度も何度も執拗に繰り返され、だんだん重苦しくなってゆく。ラヴェルのボレロのようだ。これだけ繰り返されると耳にも馴染んできて他の場所の音楽は全然覚えていなくともこの主題だけは3年に1度でも、嗚呼、これこれ、覚えているよという感じだ。

まあ、CDではとても最後まで聴く気にはなれないけど、ナマの迫力と緊張感で退屈とは無縁。手に汗握るような70分余だった。

2017-151/♪NHKホール-07