2017-04-04 @東京文化会館
ワーグナー:舞台祝祭劇『ニーベルングの指環』第3日《神々の黄昏》
(全3幕/ドイツ語上演)
マレク・ヤノフスキ:指揮
NHK交響楽団
ゲストコンサートマスター:ライナー・キュッヒル
合唱:東京オペラシンガーズ
合唱指揮:トーマス・ラング、宮松重紀
音楽コーチ:トーマス・ラウスマン
映像:田尾下哲
ジークフリート:アーノルド・ベズイエン
グンター:マルクス・アイヒェ
ハーゲン:アイン・アンガー
アルベリヒ:トマス・コニエチュニー
ブリュンヒルデ:クリスティアーネ・リボール
グートルーネ:レジーネ・ハングラー
ヴァルトラウテ:エリーザベト・クールマン
第1のノルン:金子美香
第2のノルン: 秋本悠希
第3のノルン:藤谷佳奈枝
ヴォークリンデ:小川里美
ヴェルグンデ:秋本悠希
フロースヒルデ:金子美香
「指環」全4作の完結編だ。今日のは≪演奏会形式≫(といっても超大型スクリーンに背景映像が投影されるので、単なる演奏会を超えてオペラ<楽劇>らしさはそれなりに表現される。)。
新国立劇場での≪本物≫シリーズは今年6月に「ジークフリート」、10月に「神々の黄昏」で完結する。いずれもチケットは購入済みなので今日の演奏会形式は恰好の予習を兼ねた。
しかし、今回の大役というべきジークフリートを演ずる歌手(ロバート・ディーン・スミス)が急な体調不良で急遽アーノルド・ベズイエンなる歌手に交代したそうだ。そもそもどちらの歌手も知らない人なので、知らされなければ急の代打とは思わなかったろう。素人の目にも耳には4月にも見事な歌唱だったと思う。
さて、好きとはいえ休憩込みで5時間20分という超長尺は老体に堪えるが、終盤に本篇随一の聴かせどころ「ジークフリート葬送行進曲」ではやはりの絶頂感。そしてテーマの普遍性を再確認した。
歌手たちも、N響も文句の言いようがない素晴らしさだったし、大勢の演奏陣を長時間束ねて緊張度の高い音楽を構成したヤノフスキの功績も大なるものがあるのだろうが、何より、ワーグナーはよくぞ「指環」を遺してくれたと感謝の念が沸々と湧いてきたよ。
♪2017-51/♪東京文化会館-05