2023年5月14日日曜日

東京フィル第985回オーチャード定期シリーズ

2023-05-14 @オーチャードホール



ミハイル・プレトニョフ:指揮
東京フィルハーモニー交響楽団

(ラフマニノフ生誕150年)
ラフマニノフ:幻想曲『岩』 作品7
ラフマニノフ:交響詩『死の島』イ短調 作品29
ラフマニノフ:交響的舞曲 作品45



今月はラフマニノフ特集。なのに3本とも独奏ピアノを伴わないのが珍しい。

作曲年代順の演奏。前2曲は初聴き。
「岩」も「死の島」もゆったりして調性はあるのに歌えない無限旋律ぽくてドビュッシーやワーグナーを思わせる。
特に後者はピアノ協奏曲第3番より作曲が後なのにラフマニノフ印を感ずる処はなくて、むしろ、人生枯れた頃の作品かと思わせた。

やはり、「交響的舞曲」は聴き馴染んでいるし、ラフマニノフらしさが散りばめられていて心地良い。

最終章では「怒りの日」擬の断片が頂点を形作ってゆくが、これは「死の島」でも小出しにされていたので、やっとここですっきりした。

「怒りの日」と言えば、前日は神奈川フィルが「幻想交響曲」で華々しく聴かせたし、同夜のN響がヴォカリーズと、ラフマニノフの縁が続いた。今年は、まだラフマニノフが続く予定。

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東フィル定期はサントリー会員だけど、ダブりで振り替えた。なんとオーチャードホールは初めて。

このホールについては、PA使ってミュージカル…なんてイメージがあったので、生オケには不向きだろうと思い避けていた。
ところがどっこい、少し硬めの響だけど音にエネルギーがあり、客席ではしっかり反響して、良い感じだった(振替にしては良席だったことも幸いしたか。)。

♪2023-082/♪オーチャードホール-01

2023年5月13日土曜日

NHK交響楽団1983回A定期 05月公演

2023-05-13 @NHKホール



下野竜也:指揮
NHK交響楽団
バイバ・スクリデ:バイオリン*

ラフマニノフ:歌曲集 作品34から「ラザロのよみがえり」(下野竜也編)、「ヴォカリーズ」(管弦楽編曲版)
グバイドゥーリナ:オッフェルトリウム*
ドボルザーク:交響曲第7番ニ短調 作品70




先月に続いて今月も神フィル⇒N響Aの梯子。この梯子はみなとみらいから1本で行けるので楽ちんだ。

ラフマニノフの歌曲集から管弦楽編曲を2曲。これがきれいなこと。
神フィルもとても良かったのだけど、2時間後にN響を聴くと、やっぱり音が違うよ。確固として美しく揺ぎのないアンサンブルにレベルの違いを思い知る。

真ん中の初聴きは省略。面白くなかったので。

後半はドボ7だ。これがよろしい。8番-9番に比べると聴く機会が少ないが、それゆえに家で聴くのは7番の方が多い。
少し泥臭くて哀愁に満ちて、どの楽章もスーッと気持ちに馴染む名旋律で、ドボルザークってホンにメロディメーカーなんだな。

今日のNHKホールはいつもより固い響だったが、これこそN響に似合うよ。
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下野ちゃん、<無駄な人気>がないのか、いわゆる一般参賀もなくすっきり終わったが、僕はこういう形が好きだ。
指揮者を何度も呼び出したところで、なんだっていうの?
良い音楽には大きな拍手をして喜びを伝えたら、それで終わればいい。オトナの音楽鑑賞はかくあるべし。

♪2023-081/♪NHKホール-04

神奈川フィルハーモニー管弦楽団 第386回定期演奏会

2023-05-13 @みなとみらいホール



大植英次:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
中川優芽花:ピアノ*

ラヴェル:ラ・ヴァルス
ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調*
ベルリオーズ:幻想交響曲Op.14
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ドビュッシー:月の光*





ラ・ヴァルスはイマイチ纏まらなくて、ああいう曲なのかもしれないけど、本領発揮とはいかなかったが、初聴きの中川優芽花を迎えたラヴェルからとても良くなった。

中川の登壇の際、一瞬新人ステマネが入ってきたのかと思った。黒いズボンスーツにリボンタイでメガネもかけている。華々しさゼロ。まるで銀行の女子行員が昼休みに駅ピアノしているみたい。演奏も、およそ派手なところはなく堅実。

大植先生は曲の半分くらいはピアノの方を向いて彼女にテンポを見せていた。
そんな必要はなかったのだろうけど、その気遣いぶりがおかしい。今後も色々聴き続けたい気にさせる21歳だった。

面目躍如は「幻想交響曲」で、まず、4月就任で今回が正式コンマスデビューの大江くんが巧かった…かどうかは分からないが、どのオケでもいつも気になるVn1群がとても美しい。最後まで美しかった。

全体にゆったりめだが、細部まで大植の鑿が入っている感じで、良い緊張感が持続した。終盤は、もっと派手にできるんじゃないかと思ったが、溜めに溜めてそのエネルギーを残したまま終わった。

大植先生、暫時、時が止まったように動かない。P席からならどんな顔をしているのか見えるのだけど、まあ、あの熱を冷ますのに時間がかかったのだ。

客席に振り向いてのドヤ顔が嬉しい!

良い演奏だった。神奈川フィルがこんなに上手に聴かせてくれるんだから、今日発売のウィーンフィル@みなとみらいホールのチケット買わなくともいいな、と思ったよ😜。

♪2023-080/♪みなとみらいホール-17

2023年5月12日金曜日

東京都交響楽団 第975回 定期演奏会Aシリーズ

2023-05-12 @東京文化会館



山田和樹:指揮
東京都交響楽団
東京混声合唱団*
武蔵野音楽大学合唱団*
東京少年少女合唱隊**

三善晃:混声合唱とオーケストラのための《レクイエム》(1972)*
三善晃:混声合唱とオーケストラのための《詩篇》(1979)*
三善晃:童声合唱とオーケストラのための《響紋》(1984)**



三善晃の反戦三部作だのレクイエムだのを聴いてなんにも感じなかったのは非文化人とか音楽を分かっちゃいないとか言われそうだけど、事実、なんの感動もなんの癒しもなんの妙味も感じなかったのだからしようがない。

特に最後の子供達の歌で、ああ、ようやく心地よい音楽が聴けるかと思いきや、オケが無作法に雪崩込んで、綺麗な合唱をズタボロにしてしまう。そこに意味があるのだろうけど、もういいよ。

そもそも大人の合唱も含め、今日の作品では、声楽を器楽としてしか扱っていないのではないか。そこにも違和感を感じた。

書いた方は深い重い痛切な感情を音にしたのだろうが、なんであれ、ちっとも共感できなかった。
今の世の中では、もう、居場所を失っているのではないか。

♪2023-079/♪東京文化会館-07

2023年5月10日水曜日

東京シティ・フィル第360回定期演奏会

2023-05-10 @東京オペラシティコンサートホール



高関健:指揮
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
バイオリン:山根一仁*

ブリテン:シンフォニア・ダ・レクイエム 作品20
ベルク:バイオリン協奏曲*
ネオゲル:交響曲第3番「典礼風」
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J.S.バッハ:無伴奏バイオリン組曲第1番から第3曲「サラバンド〜ドゥーブル」*





シティ・フィル今季1回目。
なのに高関センセは小難しいのばかり並べた。

ベルクとオネゲルはいずれもN響と都響で過去数回ずつ聴いていたが良い印象は残っていない。

ブリテンは初聴き。せめてこれに淡い期待をかけていたがやはり面白くない。
しかし、いずれの曲もオケの気合いと迫力は十分感じた。

ブリテンはとても「レクイエム」とは思えない轟音で始まって、途中にも、いかなる爆睡者をも覚醒させる大爆音。

最後のオネゲルも終盤手前で、さあ起きろ!と言わんばかりの大爆音。

弦は変則14型(14-11-10-8-7)で管打もさほど多くはないのだけど、こんな大音量が出るのかと思う程の凄さに圧倒されてしまった。

先述の如くオネゲル「典礼風」は過去2-3回は聴いているのだけど、その日の記録を読み返してもその轟音について何も書いていないのが不思議。

たぶん、武満メモリアルの、時に鳴り過ぎる響の良さが今回は奏功したか。

♪2023-076/♪東京オペラシティコンサートホール-03

2023年5月7日日曜日

N響 × 青のオーケストラ コンサート

2023-05-07 @東京芸術劇場大ホール



秋山和慶:指揮
NHK交響楽団
東亮汰:バイオリン*

秋元真夏/林田理沙:MC
加隈亜衣/土屋神葉/佐藤未奈子:ゲスト声優

スッペ:喜歌劇「軽騎兵」序曲
パッヘルベル:カノン*
ビバルディ:バイオリン協奏曲集「四季」Op.8 から「春」第1楽章、「夏」第3楽章*
ビゼー:歌劇「カルメン」前奏曲
ドボルザーク:交響曲第9番ホ短調  作品95「新世界から」




子供向けだしさほど期待はしていなかったが、ドボルザーク「しんせかいから」さえ聴けたらいいという構え。

とはいえ、気の利かないMCや若い声優達が、まあ、はっきり言って音楽鑑賞の邪魔なんだよね。進行も悪かった。

「軽騎兵」はN響吹奏楽部の面目躍如でとても良かったが、次の数曲はちっとも気持ちに届かず。

やはり、芸劇の響の悪さ。
今日はオルガン使わないのに天井の反響板が降りていない。たぶん、大きなスクリーンを付けたのでできなかったのだろう。

そのせいもあったか、管楽器は勢いいいが、弦の音は客席と舞台との境でエアカーテンができたみたいに、舞台上でぐるぐる回っていたようだ。

管弦のバランス悪し。
というより、弦が鳴っておらんぞ!

楽しみにしていた秋山「新世界」もイマイチ入り込めず、隔靴掻痒の念抱き帰途に着く。

♪2023-075/♪東京芸術劇場大ホール-02

2023年5月6日土曜日

ヴェルディの声研究室第94回公演 オペラ「マクベス」

2023-05-06 @かなっくホール



指揮:安藤敬
製作・演出:堀内士功
舞台監督:佐野拓世
ピアノ⇒河崎恵
合唱⇒マクベスコーラス

マクベス⇒堀内士功Br
マクベス夫人⇒島田美香Sp
バンコー⇒上野裕之Bs
マクダフ⇒柿崎真央Tn
マルコム⇒岡嶋晃彦Tn
侍女⇒金幸子
医者⇒横田圭亮
刺客⇒鈴木淑博
ほか

ヴェルディ「マクベス」
全4幕イタリア語上演日本語字幕付き

上演時間 2時間20分
第1幕 (42分)
休憩 (10分)
第2幕 (28分)
休憩 (10分)
第3幕 (17分)
第4幕 (33分)




かなっくHでは、これ迄、ミニオペラ、落語でオペラ等抜粋版の経験はあったが、今回はPf 伴奏とはいえ全幕を聴いたのは初めて。
舞台装置は簡素。衣装は、まあ、そこそこ本物ぽい。投影機が背景の絵と字幕を写した。仕掛けに不満はなかった。

元々原作の「マクベス」が不可解。踏襲したヴェルディの「マクベス」もすっきりしない。魔女の予言は概ね当たるのに何故バンクォーの子が王位に就けないのか。
予言が人の疑心を生み、疑心が予言を成就させる。
これが話の肝だと思うが…というモヤモヤ感は取り敢えず封印して…。

主催した「ヴェルディの声研究会」は知らない。歌手達は経歴からプロだと思うし、現に声量・技量などに大きな不満はなかった。
問題は、顔が演技していない事だ。顔の演技に迫真感がなくて惹き込まれるには至らず。
まあ、それにしても総勢30名近い製作陣で全曲オペラを3千円で。有難や!

♪2023-074/♪かなっくホール-07