2021年2月19日金曜日

新日本フィル:#37ルビー<アフタヌーン コンサート・シリーズ>

 2021-02-19 @すみだトリフォニーホール


大友直人:指揮
新日本フィルハーモニー交響楽団

ピアノ:牛田智大*

ショパン:ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 op. 11*
チャイコフスキー:交響曲5番 ホ短調 op. 64
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ショパン:マズルカ第33番 ロ長調 op.56-1*


いやはや残念なり。
1月定期は出色の出来だったのに、同じホール・席で聴く同じオケとは思えない。

2曲とも管がガヤガヤ。
弦がガヤガヤ。
両方で4倍ガヤガヤ。

牛田くんが悪い訳ではないが、ピアノの音も一昨日のN響@サントリーホールとえらい違いで重く沈みがち。

僕の体調もイマイチだったが、そのせいでこれほど音が変わるとも思えない。お客の入りとか、空調とか、響きに影響する外的な要因はあるだろうけど、こんなにはっきりと音の違いが出るとは思えない。

まあ、こんな日もあるか…。


♪2021-014/♪すみだトリフォニーホール-02

2021年2月17日水曜日

NHK交響楽団 02月公演

 2021-02-13 @サントリーホール


下野竜也:指揮
NHK交響楽団

ピアノ:清水和音*

シューマン:序曲「メッシーナの花嫁」作品100
ベートーベン:ピアノ協奏曲第5番変ホ長調 作品73「皇帝」*
シューマン:交響曲第3番変ホ長調 作品97「ライン」



指揮はPヤルヴィの代役で下野竜也。

3曲はいずれも♭3つの調性で繋がっていると解説あるも、聴き分ける耳を持たぬ身には後付けの説明のように思える。

むしろ、ベト「皇帝」ではなくシューマンのピアノ協奏曲でシューマン漬けにしてほしかった。


しかし、「皇帝」が始まってみると、今日のサントリーホールのスタインウェイの良く鳴ること!
こんなにコロコロ明るい音が響くのは珍しい。

で、初めの不満は影を潜め、「皇帝」も十分楽しめた。

綺麗な音を聴くともう音階だけでも聴いていたいようにさえ思う。


ところで、どうしても協奏曲は独奏部分がオケに埋もれる部分がある。
放送ではしっかり聴こえるだろうが生ではやむを得ない。

そんな事情もあって、これは弦12型の小編成。


「皇帝」を挟む形の序曲と「ライン」は弦14型。


ナマ「ライン」は久しぶりで前回が16年11月のN響A。
この時はマンフレッド序曲、ピアノ協奏曲、と全作シューマンだった。

4年強の久しぶりだった。

もちろん好きな曲なので、CDなどでは時々聴いているが、冒頭の3/4拍子の取りにくいこと。ヘミオラって技法だろうか?今回も頭の中でタクトを振ってみたが長くは続かず。

しかし、このリズムの躍動感がとてもキャッチーでいい。


2楽章の牧歌的な親しみやすい旋律。

箸休めみたいな3楽章。

落ち着いた4楽章。

「いきいきと」で始まった音楽が最後に5楽章「いきいきと」に回帰して、シューマンにこんな幸福な時期があったのだと思うと感動してしまうよ。

N響の合奏力も良し!


♪2021-013/♪サントリーホール-03

鶴澤清治文化功労者顕彰記念 人形浄瑠璃文楽 令和3年3月公演第Ⅱ部

 2021-02-17@国立劇場



曲輪文章 (くるわぶんしょう)*

 吉田屋の段

菅原伝授手習鑑 (すがわらでんじゅてならいかがみ)
 寺入りの段
 寺子屋の段

*「文章」は「文」+「章」の1文字

睦太夫/勝平/錦吾/咲太夫/織太夫/藤太夫/南都太夫/咲寿太夫/燕三/燕二郎
勘次郎/玉彦/勘助/勘壽/紋秀/紋吉/玉男/簑助/清十郎〜
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希太夫/清馗/呂太夫/清介/藤太夫/清友
清之助/玉翔/清五郎/簑二郎/蓑之/簑太郎/玉也/玉輝/玉助/玉誉〜


2本立て。

最初は「曲輪文章(くるわぶんしょう)」。

正確には「文」と「章」はへんとつくりで1文字で表されるが、そんなフォントはない。

因みに同じ話を歌舞伎では「廓文章」と書く。


なんで無理やり作った文字を使うのか?
調べたら、どうやら験担ぎらしい。
3文字(奇数)にする為のようだ。

そういえば、他の演目は全て字数が奇数だ。

そして、題名にはほとんど仮名を使わないにもかかわらず「冥途の飛脚」などは「冥土飛脚」で良さそうなものだが、それでは偶数なので敢えて「の」を入れて5文字にしている。

偶数は2で割れるので席を割るに繋がり、これを嫌うのだそうだ。



遊女夕霧に入れ込んだ大家の若旦那・伊左衛門は法外な借金を拵えた挙句勘当される。
落ちぶれてなお未練な夕霧に会いに恥を忍んで吉田屋へ。

1年ぶりの再会に夕霧は喜ぶも、伊左衛門は不貞腐れ、拗ねて、甘えて、え〜いあほらしや!

1時間ほどの短い話だが太夫が6人で登場人物を語り分ける様は豪華なこと。



2本目はお馴染み「菅原伝授手習鑑」から「寺入り」、「寺子屋」の段。

本心を偽って敵方に仕えた松王丸とその妻の、これほど残酷なことが他にあろうかという極大悲劇。

息子の亡骸をいろは歌に擬えた名文句で野辺の送り(いろは送り)は何度観ても聴いても、突き刺さる。


♪2021-012/♪国立劇場-01

2021年2月13日土曜日

NHK交響楽団 02月公演

 2021-02-13 @東京芸術劇場大ホール

熊倉優:指揮
NHK交響楽団

バイオリン:イザベル・ファウスト*

スメタナ:歌劇「売られた花嫁」-3つの舞曲
シマノフスキ:バイオリン協奏曲第1番 作品35*
ドボルザーク:交響曲第6番ニ長調 作品60
-----Enc---------------
イザイ:無伴奏バイオリン・ソナタ第2番イ短調-第2楽章「憂鬱」*




イザベル・ファウストは海外の著名バイオリニストでは一番多く聴いているかも。室内楽がいい、けど今日もアンコールの繊細なイザイの無伴奏に感心した。

しかし、N響の出来はどうだったか?
ホールの音響も良くないけど、内輪の学芸会みたいな緊張感の不足を感ずる。

ドボルザーク交響曲第6番は珍しいのを聴けたという点で収穫だったが。


それにしても、そろそろ、登場しただけでオーラを感じさせる大物指揮者のタクトでピリッとした演奏を聴きたいよ。

代役、若手続きで(時に大成功もあるが)、コンサートの晴れがましさ、ラグジュアリー感が近頃薄れて聴く側(自分です😥)も緊張感を失っているのは反省かも。


♪2021-011/♪東京芸術劇場大ホール-01

2021年2月11日木曜日

東京都交響楽団 都響スペシャル2020 02月公演

 2021-02-11 @サントリーホール


川瀬賢太郎:指揮
東京都交響楽団

バイオリン:金川真弓*

ベートーベン:《ウェリントンの勝利》(戦争交響曲)op.91
ベートーベン:バイオリン協奏曲ニ長調 op.61*
ベートーベン:交響曲第8番ヘ長調 op.93



オール・ベートーベン・プログラム。

「ウェリントンの勝利」は初聴き。

英仏両軍を象徴するトランペット、太鼓、大砲、小砲の計7人からなるバンダ(別働隊)が2組。2Fバルコニーに登場して喧しいの何の。どうせなら朝霞駐屯地から大砲借りてきて空砲をぶっ放して欲しかったよ。スピーカーから出る轟音て白けてしまう。

本日の聴きモノはバイオリン協奏曲。
初お目見えの金川真弓の独奏。

出番を待つオケ前奏での佇まいからして惹きつけるものがあった。

巧い、のはチャイコ4位の実力からして当然だろうが、それだけではない新鮮な魅力に溢れていた。

ケンタロー指揮の都響も纏まり、良く金川をサポートして渾然一体。カデンツァはベートーベンがこの曲をピアノ協奏曲版に編曲した際に自作したティンパニ入りのカデンツァのピアノパートをシュナイダーハンがバイオリン用に編曲したもの**を演奏した。

これも珍しくて面白かった。


バイオリン協奏曲の出来が良かったので、最後の交響曲8番は聴く方の集中力が途切れてしまった。

弦は14型に拡大し、処々都響らしい分厚い(特に中・低弦)アンサンブルが良かったが、纏まりという点では少し雑な感じだった。

ま、本日のスター、金川真弓に注目してゆこう。

**パーヴォ・ヤルヴィ指揮:N響+クリスティアン・テツラフの時は、ピアノパートからバイオリンパートへの編曲はテツラフ自身のものだった。他にもいくつか異なる版があるようだ。


♪2021-010/♪サントリーホール-02

2021年2月6日土曜日

NHK交響楽団 02月公演

 2021-02-06 @NHKホール


尾高忠明:指揮
NHK交響楽団

チェロ:横坂源*

武満徹:3つの映画音楽
ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲第1番変ホ長調 作品107*
シベリウス:交響曲第1番ホ短調 作品39
-----Enc---------------
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第2番二短調 BWV1008 - サラバンド*


1曲目⇒武満徹:3つの映画音楽

久しぶりのN響弦楽合奏に期待したが、冒頭の音に違和感。自分の耳が詰まっているのか、ほじってみたが変わらず。他のオケで過去2回聴いたがもっと良かったぞ。

2曲目⇒ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲第1番

これが本日1番の楽しみだったが、オケも横坂くんも綺麗な音を出しているけどちんまり纏まって迫力不足。


ホールの空間の割に編成が小さい(弦12型)せいもある。

金管は、なんとホルンが1本だけ。しかし、それを福川名人が朗々と奏でてこれには痺れた。


3曲目⇒シベリウス:交響曲第1番。これはなかなかの名演。

それまでの編成と比べ、管楽器・打楽器がドッと増えて、弦も14型になり、「だんだんよく鳴る法華の太鼓」。

弦の響きも厚いし、管・弦の交わりが煌びやかでこれぞ「交響楽」の楽しさ。


ま、終わりよければ全て良し。

今日7日も公演があるが、僕にとっては6日公演がNHKホールの当面の最後の機会となった。

来月から22年6月まで改修工事で休館だ。

耐震工事や設備更新が中心らしいが、1階席はもう少し傾斜をつけて、座席も広めに変えて欲しいよ。

♪2021-009/♪NHKホール-02

2021年1月25日月曜日

オペラ「トスカ」

2021-01-25 @新国立劇場


指揮:ダニエレ・カッレガーリ
合唱⇒新国立劇場合唱団
管弦楽⇒東京交響楽団

演出:アントネッロ・マダウ=ディアツ
美術:川口直次
衣裳:ピエール・ルチアーノ・カヴァッロッティ
照明:奥畑康夫

トスカ⇒キアーラ・イゾットン
カヴァラドッシ⇒フランチェスコ・メーリ
スカルピア⇒ダリオ・ソラーリ
アンジェロッティ⇒久保田真澄
スポレッタ⇒今尾滋
シャルローネ⇒大塚博章
堂守⇒志村文彦
看守⇒細岡雅哉
羊飼い⇒渡邉早貴子

オペラ『トスカ』/ジャコモ・プッチーニ
Tosca/ Giacomo PUCCINI 全3幕〈イタリア語上演/日本語及び英語字幕付〉

予定上演時間:約2時間55分
第Ⅰ幕 50分
 休憩 25分
第Ⅱ幕 45分
 休憩 25分
第Ⅲ幕 30分

コロナ仕様演出とあったが、主演の2人は抱き合うし、気になるようなことはなかった。カーテンコールで出演者達が手を繋がないのはもう当たり前の景色だし。

強いて言えば…というかこれは大きな問題だったが…ピットがいつもより深い。それに弦12型では響きに厚みを欠いた。

常連の東フィルに今回変わって登場した東響が下手とは言わないけど、ピットの深さに加え、過密スケジュールによる疲れがあったかも。

迫力不足はオケだけではない。
歌手達の演唱もこじんまり収まっている感じがした。

フレンチェスコ・メーリはとても美しい声だが熱唱系じゃない。

物足り無さを覚え、帰宅後アラーニャやグリゴーロの肺腑を抉るアリア「星は光ぬ」を聴き直した。


尤も「トスカ」の魅力は音楽だけではない。
とりわけこのプロダクションの2幕「テ・デウム」の舞台美術の壮麗さは息を呑む思いだ。世界の他劇場にも引けを取らない。

左右の作り物が上手・下手に開き、奥の舞台もさらに奥へ広がり、大合唱が聖堂に響き渡る様は、バレエこそ無いがこれぞグランドオペラの魅力。



♪2021-008/♪新国立劇場-01