2021-02-17@国立劇場
●曲輪文章 (くるわぶんしょう)*吉田屋の段
●菅原伝授手習鑑 (すがわらでんじゅてならいかがみ)
寺入りの段
寺子屋の段
*「文章」は「文」+「章」の1文字
睦太夫/勝平/錦吾/咲太夫/織太夫/藤太夫/南都太夫/咲寿太夫/燕三/燕二郎
勘次郎/玉彦/勘助/勘壽/紋秀/紋吉/玉男/簑助/清十郎〜
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希太夫/清馗/呂太夫/清介/藤太夫/清友
清之助/玉翔/清五郎/簑二郎/蓑之/簑太郎/玉也/玉輝/玉助/玉誉〜
2本立て。
最初は「曲輪文章(くるわぶんしょう)」。
正確には「文」と「章」はへんとつくりで1文字で表されるが、そんなフォントはない。
因みに同じ話を歌舞伎では「廓文章」と書く。
なんで無理やり作った文字を使うのか?
調べたら、どうやら験担ぎらしい。
3文字(奇数)にする為のようだ。
そういえば、他の演目は全て字数が奇数だ。
そして、題名にはほとんど仮名を使わないにもかかわらず「冥途の飛脚」などは「冥土飛脚」で良さそうなものだが、それでは偶数なので敢えて「の」を入れて5文字にしている。
偶数は2で割れるので席を割るに繋がり、これを嫌うのだそうだ。
落ちぶれてなお未練な夕霧に会いに恥を忍んで吉田屋へ。
1年ぶりの再会に夕霧は喜ぶも、伊左衛門は不貞腐れ、拗ねて、甘えて、え〜いあほらしや!
1時間ほどの短い話だが太夫が6人で登場人物を語り分ける様は豪華なこと。
2本目はお馴染み「菅原伝授手習鑑」から「寺入り」、「寺子屋」の段。
本心を偽って敵方に仕えた松王丸とその妻の、これほど残酷なことが他にあろうかという極大悲劇。
息子の亡骸をいろは歌に擬えた名文句で野辺の送り(いろは送り)は何度観ても聴いても、突き刺さる。
♪2021-012/♪国立劇場-01