2021年2月11日木曜日

東京都交響楽団 都響スペシャル2020 02月公演

 2021-02-11 @サントリーホール


川瀬賢太郎:指揮
東京都交響楽団

バイオリン:金川真弓*

ベートーベン:《ウェリントンの勝利》(戦争交響曲)op.91
ベートーベン:バイオリン協奏曲ニ長調 op.61*
ベートーベン:交響曲第8番ヘ長調 op.93



オール・ベートーベン・プログラム。

「ウェリントンの勝利」は初聴き。

英仏両軍を象徴するトランペット、太鼓、大砲、小砲の計7人からなるバンダ(別働隊)が2組。2Fバルコニーに登場して喧しいの何の。どうせなら朝霞駐屯地から大砲借りてきて空砲をぶっ放して欲しかったよ。スピーカーから出る轟音て白けてしまう。

本日の聴きモノはバイオリン協奏曲。
初お目見えの金川真弓の独奏。

出番を待つオケ前奏での佇まいからして惹きつけるものがあった。

巧い、のはチャイコ4位の実力からして当然だろうが、それだけではない新鮮な魅力に溢れていた。

ケンタロー指揮の都響も纏まり、良く金川をサポートして渾然一体。カデンツァはベートーベンがこの曲をピアノ協奏曲版に編曲した際に自作したティンパニ入りのカデンツァのピアノパートをシュナイダーハンがバイオリン用に編曲したもの**を演奏した。

これも珍しくて面白かった。


バイオリン協奏曲の出来が良かったので、最後の交響曲8番は聴く方の集中力が途切れてしまった。

弦は14型に拡大し、処々都響らしい分厚い(特に中・低弦)アンサンブルが良かったが、纏まりという点では少し雑な感じだった。

ま、本日のスター、金川真弓に注目してゆこう。

**パーヴォ・ヤルヴィ指揮:N響+クリスティアン・テツラフの時は、ピアノパートからバイオリンパートへの編曲はテツラフ自身のものだった。他にもいくつか異なる版があるようだ。


♪2021-010/♪サントリーホール-02