2019年5月14日火曜日

国立劇場開場四十周年記念 国立演芸場05月中席 三遊亭歌之介改メ 四代目三遊亭圓歌襲名披露公演

2019-05-14@国立演芸場


落語   春風亭一花⇒花色木綿
落語   三遊亭歌橘⇒ちりとてちん
曲芸   鏡味仙三郎社中
落語   三遊亭若圓歌⇒西行
落語   林家木久扇⇒明るい選挙
      ―仲入り―
  襲名披露口上
奇術   アサダ二世
落語   三遊亭歌司⇒親子酒
浮世節  立花家橘之助
落語   三遊亭歌之介改メ
     四代目三遊亭圓歌⇒笑いが一番

今月はおそらく改元行事の影響からか、上席は休演で、中席のみの公演となった。その中席は三遊亭歌之介が四代目圓歌を襲名したというので、その披露公演だ。

圓歌(以前は「円歌」と書かれることもあったように思う。)といえば、先代がタレント活動?で結構有名だったが、本業の落語は新作中心でまともな古典落語は聞いたことがなかった。
で、四代目も芸風はやはりそういう系統らしく落語というより、漫談のような話だった。
まあ、次から次へと洒落や小ネタが飛び出すので、客席は笑いが絶えないのだから、これはこれでいいかもしれないが。

木久扇はずっと先輩だが、こちらも漫談、というより笑点裏話で笑わせただけで、こういうのは芸というのか、あまり感心できない。でも、才能がないことは間違い無いので、死ぬまでこんな調子なのだろう。四代目圓歌は木久扇に比べるとずっと頭が良さそうだから、新境地を開いてゆくかもしれない…と思った。


♪2019-063/♪国立演芸場-08

2019年5月12日日曜日

新日本フィルハーモニー交響楽団 特別演奏会 第9回 サファイア<横浜みなとみらいシリーズ>

2019-05-12 @みなとみらいホール


上岡敏之:指揮
新日本フィルハーモニー交響楽団

ワーグナー:歌劇『タンホイザー』から
「序曲とバッカナール」(パリ版)
ワーグナー:楽劇『トリスタンとイゾルデ』から
「前奏曲と愛の死」
ワーグナー:楽劇『神々の黄昏』から
 第1幕「ジークフリートのラインへの旅」
 第3幕「ジークフリートの死と葬送行進曲」
ワーグナー:舞台神聖祝典劇『パルジファル』から
 第1幕 前奏曲と第3幕 フィナーレ」 

ワーグナー・アーベント。
全作楽しみなワーグナーの有名曲ばかり。
が、良い出来とは言えなかった。
前半はまずまずかなと思って聴いていたが、後半にはまとまりのなさが露呈してしまった。
上岡師のこだわりが細部に行き渡っているけどもオケがそれを表現できない。

そうなると、独自の味わいとなるべきところがむしろケレンになったり、嫌味になったり、中途半端になったり、聴こえないほどの最弱音さえも耳障り?

オケの規模が大きいだけに音楽が形良く納まらなかった。
エキストラが多かったが、実力者を揃えた(例:Hrの日高氏など大活躍!)のだろうけどアンサンブルを整える迄に至らなかったか。


♪2019-062/♪みなとみらいホール-16

2019年5月11日土曜日

N響第1912回 定期公演 Aプログラム

2019-05-11 @NHKホール


エド・デ・ワールト:指揮
NHK交響楽団

ロナルド・ブラウティハム:ピアノ*

ベートーベン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」*
ジョン・アダムズ:ハルモニーレーレ
-----------------
エリーゼのために*

ロナルド・ブラウティハム独奏のベートーベン「皇帝」は、ところどころ聴きなれないフレージングもあって、本来フォルテ・ピアノ弾きだとこういう感じなのかと思いながら聴いたが見当違いかも。

ジョン・アダムズ「ハルモニーレーレ」(「和声学」の意)は初聴き。複雑なリズムが組み合わされ、ひたすら繰り返される。

そんな仕掛けで徐々にクライマックスを形成すれば人間の原始脳をいたく刺激する。
でもそれだけの音楽。
オペラや映画音楽としては成立しそうだが、演奏会用としては一度聴けば十分。

N響も十分慣れていなかったみたいだ。複雑なリズムを間違えまいと懸命なパートもあり。
もっと良くなる余地をいっぱい残した!演奏ぶりだった。

♪2019-061/♪NHKホール-03

神奈川フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会みなとみらいシリーズ第348回

2019-05-11 @みなとみらいホール


川瀬賢太郎:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
東京混声合唱団♯:女声合唱

石田泰尚♭:Vn
半田美和子♯:Sp
山下牧子♯:Ms

ブロッホ:バイオリン協奏曲♭
メンデルスゾーン:劇付随音楽「夏の夜の夢」Op.61♯

似た名前の「ブルッフ」のバイオリン協奏曲は好きでよく聴くけど「ブロッホ」はチェロの小品(「祈り」)以外はこれまで聴いたことはなかったように思う。
因みに、ブルッフ(1838-1920)はドイツ人。バイオリン協奏曲第1番がダントツに有名でナマでもなんども聴いている。ほかに「スコットランド幻想曲」やこちらもチェロの小品としてよく取り上げられる「コル・ニドライ」が有名か。
ほぼ半世紀後に生まれたブロッホ(1880-1959)はスイス生まれのユダヤ人で「イスラエル交響曲」とかヘブライ狂詩曲「シェロモ」などは聴いた様な気がするが、ナマ演奏は未経験。

そんな訳で、今日の「ブロッホ」のバイオリン協奏曲は初聴きだった。
独奏は神奈川フィル・ソロ・コンマスの石田泰尚。
音楽は、ところどころミクロス・ローザを思わせるヘブライ風で面白い。約40分の大曲だが、西洋からも東洋からもエキゾチックでまるで映画音楽の様に劇的なので面白い。
ただし、神奈川フィルの弦五部が大人しいのが物足りなかった。親分の演奏を引き立てようと抑えていた訳じゃあるまいに。

後半の劇付随音楽「夏の夜の夢」は女声独唱2人、女声合唱、説明付きだが手間かけた割に面白く無かった。
ナレーションの語尾が聞きとりにくく想像が広がらない。
ナレーションのみマイク・拡声装置を使っていたが、むしろ肉声の方が良かったろう。

独唱・合唱陣も出番が少なく物足りない。
意欲的な取組みだがこの形態は演奏会には向かないな。

神奈フィルの演奏はほぼ瑕疵のない良い演奏。
後半70分の長尺。

♪2019-060/♪みなとみらいホール-15

2019年5月9日木曜日

みなとみらいアフタヌーンコンサート2019前期 「音楽の深淵へ~謝肉祭」エリック・ル・サージュ/ピアノ・リサイタル

2019-05-09 @みなとみらいホール



エリック・ル・サージュ:ピアノ

シューマン:子供の情景 op.15<1838年>
   1見知らぬ国 2不思議なお話 3鬼ごっこ 4ねだる子供 5満足
   6重大な出来事 7トロイメライ 8炉端で 9木馬の騎士
 10むきになって 11こわがらせ 12眠っている子供 13詩人のお話

ドビュッシー:子供の領分<1908年>
 グラドゥス・アド・パルナッスム博士 象の子守唄
 人形のセレナード 雪は踊っている 小さな羊飼い
 ゴリウォークのケークウォーク

ドビュッシー:映像第1集<1905年>
 水の反映 ラモーを讃えて 運動

ドビュッシー:喜びの島<1904年>
シューマン:花の曲 変ニ長調 op.19<1839年>
シューマン:謝肉祭 op.9<1835年>
 1前口上 2ピエロ 3道化役者 4高貴なワルツ 5オイゼビウス
 6フロレスタン 7コケット 8返事 9蝶々 10A.S.C.H.-S.C.H.A.
  11キアリーナ 12ショパン 13エストレラ 14再会
  15パンタロンとコロンビーヌ 16ドイツ風ワルツ 17告白
  18プロムナード 19休憩 20ペリシテ人と闘うダヴィッド同盟員
----------------
シューマン:ダヴィッド同盟舞曲集 op.6から第14曲「繊細に、かつ歌って」
ドビュッシー:グラドゥス・アド・パルナッスム博士

ル・サージュの名前にぼんやり記憶があったが、聴いている最中には思い出せない。帰宅後記録を調べたら、ほぼ3年前に都響とモーツァルトの協奏曲をやっていた。その際のアンコールがシューマンの「ダヴィッド同盟舞曲集」から12番だったが、今日は14番。やはりシューマンを得意としているのだろう。

ところで、今日のプログラムはそのシューマンに始まってシューマンに終わるが、間にドビュッシーが入る。
なぜ、こういう組み合わせなのかについては説明がないので分からない。シューマンと組み合わせるなら、ブラームスとかショパンとかが自然で、ドビュッシーとならラヴェルとかがすぐ思い浮かぶが…。

2人の作曲家は年齢で半世紀ほど(ドビュッシーが若い)、演奏作品の作曲年代では70年ほどの違いがある。

演奏された全曲をCDで持っているので、一度ならず聴いている曲ばかりだが、何曲かは初めてのような気がした。

シューマンの後にドビュッシーを経て再度シューマン「謝肉祭」を聴くと、作曲年代は一番古いのだけど、ドビュッシーとの境界線がだんだんボケてきたのは面白い体験だった。もう少しシューマンを聴いていたら、シューマンの新しい扉が開いた様な気がしたが。

演奏の巧拙は分からないが、これだけ多くの作品を(おそらくノーミスタッチで?)確実に弾き分けて、ピアノの面白さを味あわせてくれたのは、もちろん、作品自身の魅力だろうけど、ル・サージュの腕も相当達者なのだろう。

♪2019-059/♪みなとみらいホール-14

2019年5月7日火曜日

團菊祭五月大歌舞伎 昼の部

2019-05-07 @歌舞伎座


一、寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん)
工藤祐経⇒松緑
曽我十郎⇒梅枝
曽我五郎⇒萬太郎
大磯の虎⇒尾上右近
化粧坂少将⇒米吉
八幡三郎⇒鷹之資
秦野四郎⇒玉太郎
梶原平次景高⇒菊市郎
梶原平三景時⇒吉之丞
小林朝比奈⇒歌昇
鬼王新左衛門⇒坂東亀蔵
近江小藤太⇒松江
 
二、歌舞伎十八番の内 勧進帳(かんじんちょう)
武蔵坊弁慶⇒海老蔵
源義経⇒菊之助
亀井六郎⇒右團次
片岡八郎⇒九團次
駿河次郎⇒廣松
太刀持音若⇒玉太郎
常陸坊海尊⇒市蔵
富樫左衛門⇒松緑
後見⇒齊入
   
竹柴其水 作
三、神明恵和合取組(かみのめぐみわごうのとりくみ)め組の喧嘩/品川島崎楼より神明末社裏まで
め組辰五郎⇒菊五郎
女房お仲⇒時蔵
尾花屋女房おくら⇒雀右衛門
柴井町藤松⇒菊之助
おもちゃの文次⇒彦三郎
宇田川町長次郎⇒坂東亀蔵
背高の竹⇒松也
三ツ星半次⇒歌昇
芝浦の銀蔵⇒萬太郎
伊皿子の安三⇒竹松
御成門の鶴吉⇒尾上右近
新銭座の吉蔵⇒廣松  
二本榎の若太郎⇒市村光
亀の子三太⇒男寅
狸穴の重吉⇒玉太郎
山門の仙太⇒左近
辰五郎倅又八⇒亀三郎
田毎川浪蔵⇒吉之丞
左利の芳松⇒橘太郎
大竜山文五郎⇒九團次
三池八右衛門⇒松江
神路山花五郎⇒由次郎
御輿岳芳五郎⇒片岡亀蔵
露月町亀右衛門⇒権十郎
葉山九郎次⇒家橘
島崎楼女将おなみ⇒萬次郎
九竜山浪右衛門⇒又五郎
焚出し喜三郎⇒歌六
江戸座喜太郎⇒楽善
四ツ車大八⇒左團次

●曽我対面⇒梅枝が化粧坂少将の役から今回曽我十郎に昇格したのか、と思ったが萬太郎との実兄弟コンビで十郎・五郎を演ずるのは既に一度経験済みらしい。それにしては萬太郎の五郎はあまり嵌っていなかったが。
化粧坂の少将は米吉が演じて、この人はホンに女性かと見紛うほどに娘役が似合う。
3月の国立歌舞伎で、僕の目には初めて大きな役を見事にこなした歌昇が、今回も朝比奈を初役で務めた。若手の台頭が好ましや。


●勧進帳⇒当代・海老蔵最後の勧進帳。菊之助の義経。松緑の富樫と人気役者を揃えた好配役。海老蔵は姿・形、所作、発声いずれも絵に描いたようで素晴らしい。
こういう伝統の出し物の場合は、決まった形を踏襲しなければならないのだろうが、欲を言えば、弁慶が義経を打擲する場面ではもう少し本気になってほしい。富樫の心根を揺り動かすに足る芝居ができないものか。
海老蔵の弁慶は2度目。高麗屋三代襲名の際の染五郎の勧進帳も(脇役が超豪華で)素晴らしかったが、演出は、いつ・誰の勧進帳を観ても全く一緒だ。そこに意味があるとも言えるけど、も少しリアルに…ならないものだろうか。

●め組の喧嘩⇒初めて観た。鳶衆と相撲取りの喧嘩話。意地の張り合いだけでドラマ性希薄。只管喧嘩の端緒から衝突までを描くがこれが長い。
大詰(全4幕中の最終幕で全四場)の冒頭に大勢の鳶衆が勢揃いして威勢を張るところは見応えがあるが、ここから決着までが3回も場面を変えるので、幕が降りたり、回り舞台が回ったりで、テンションが途切れてしまう。ここを全一幕に仕立ててテンポ良く見たい。あ、これも無理ね。
先月の菊五郎は、これは役どころなのだろうけど、イマイチな活躍ぶりだったが、今回の役(め組の辰五郎)では元気そうでなにより。菊五郎、菊之助が同じ舞台で揃うと海老蔵とは別趣の華がある。


♪2019-058/♪歌舞伎座-03

2019年5月5日日曜日

ラ・フォル・ジュルネ・TOKYO 2019 No.316 〜ジプシー=クレズマー・バンドと若き名手たちが贈る、魅惑の旅物語

2019-05-05 @東京国際フォーラムA


アレクサンドル・スラドコフスキー:指揮
タタルスタン国立交響楽団

ディアナ・ティシチェンコ (バイオリン)
アナスタシア・コベキナ (チェロ)
萩原麻未 (ピアノ)
ラケル・カマリーナ (ソプラノ)
シルバ・オクテット (室内楽)

モルダビア組曲 Jilea din bosanci
サラサーテ:バスク奇想曲 op.24
グラズノフ:ミンストレル(吟遊詩人)の歌
グリーグ:ピアノ協奏曲 イ短調 op.16
サン=サーンス:バッカナール(オペラ「サムソンとデリラ」から)
ベッリーニ:ああ、幾たびか(オペラ「カプレーティ家とモンテッキ家」から)
プッチーニ:私のお父さん(オペラ「ジャンニ・スキッキ」から)
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チャイコフスキー:ティムールの野営

長年皆勤賞を続けてきた「熱狂の日」も今年は忙しくてそれどころではなかったが、ようやく5日になってメドがついたので、最終日5日のプログラムの中から室内楽を中心に面白そうなものを探したが、それらはすべて売り切れ。仕方なくホールAでのコンサートを探したら流石にキャパ5,000人超のホールだ。この日の、ということは3日間を通じても最終プログラムでそこそこの席が空いていた。
前後左右のど真ん中のブロックなので、普通のコンサートホールなら特等席だが、何しろ、ホールAの1階席は縦に47列(中央ブロック)から49列(左右の両翼)もある。中央の中央といっても前から36列目だ。舞台からは遠い。みなとみらいホールやサントリーホールなどのやや大きめのホールと比べても36列目では壁を突き抜けて場外から聴くような距離だ。

そもそもアコースティック・ミュージックを演奏するには広すぎて音響はひどい。しかし、「熱狂の日」は参加することに意義がある、とかなんとか、自分を納得させて出かけた。

〜ジプシー=クレズマー・バンドと若き名手たちが贈る、魅惑の旅物語〜という副題がついていたが、雑多な構成のプログラムで、つまり、ロマやユダヤの音楽を含む、独墺からみるとエキゾチックな民族臭濃い音楽集だ。
興味深いプログラムだけど、あいにく音が悪い。
特にピアノが酷く、高域は耳に届く前にどこかに消えて行くらしい。萩原麻未がどうこういうより、グリーグの協奏曲の冒頭のピアノの強奏もティンパニーに埋もれてしまっていた。その後ももやもやと輝きのないピアノの音が残念だった。ピアノの音がこんなにもくぐもっているということは、オーケストラの音も同じようにぼんやりしている訳だ。

しかし、オケだけになってからの演奏は俄然本領発揮したように思った。もし、もっと前方で聴いていたらのめり込めたと思う。

「タタルスタン」という国名すら知らなかったが、帰宅後調べたらカスピ海沿岸から北に約千キロのロシア連邦内共和国だ。人口380万程度だから横浜市と同じくらい。その国立のオーケストラなのだから、国内随一なのだろうな。かなり高水準の演奏だったと思う。
終盤のサン=サーンスやアンコールのチャイコフスキーでは遠い席からではあったが、十分楽しめた。

館内客席も盛り上がって遠来のオケを労うような拍手喝采。
熱狂の日らしい終幕だが、会場を出たのはなんと22時44分だった。

♪2019-057/♪東京国際フォーラム-01