2022-02-24 @ミューザ川崎シンフォニーホール
講師:横山真男(作曲家/明星大学情報学部教授)
多井千洋:ビオラ(東京交響楽団)
濱﨑麻里子:フルート(東京交響楽団)
池城菜香:ハープ
ビバルディ:フルート協奏曲『ごしきひわ』より第2楽章(1729頃)
H.ビュッセル:『2つの小品』から
横山真男:フルート、ビオラ、ハープとスペクトログラムのためのバガテル(2021)
L.ベリオ:
『セクエンツァ』Ⅰ(1958フルート)、同Ⅱ(1963ハープ)、同Ⅲ(1967ビオラ)
横山真男:図形楽譜「 無題」(2017)
ー柳慧:電気メトロノームの為の音楽(1960)
ドビュッシー:フルート、ビオラとハープのためのソナタ(1915)
第1楽章 牧歌 レント - ドルチェ・ルバート
第2楽章 間奏曲 テンボ・ディ・メヌエット
第3楽章 フィナーレ アレグロ・モデラート・マ・リゾルート
第1回目が関係者のコロナ陽性で延期され、今日は1回目にして2回目の内容だ。
テーマは「聴く」。
なんと大雑把な!
それで、音楽を「見る」という切り口が用意された。
音・音楽の要素から始まって、ハンスリックの音楽論(後述)をチラと見てから、一応ビバルディから始まったが、音楽の可視化、楽譜の拡大、楽音でない音楽と、講師自身の作曲した作品を含め、超現代音楽へと急傾斜した内容だった。
ロールシャッハみたいな図形を見ながらの即興演奏や、超モダンな特殊奏法を駆使したものなど、演奏家は大変だったろうと思う。
最後に演奏されたドビュッシーは既に終了予定時間を超えていたが、まともな音楽で締め括れて良かった。
ハンスリックといえば、噂は聞いている。
ブラームス側に立ちワーグナー、ブルックナーなどを激しく非難した人だ…という程度しか知らなかったが、その根本となる美学の一端を読んで宜なるかなと思った。
ワーグナーも大好き。ブラームスも大好き。
ただ、絶対音楽の受止め方としては、感情や情景に過敏にならない事が重要だと兼ねてから思っていたので、ハンス〜の考えには共感できる。
我々は、作曲家の手元を離れた途端その音楽が纏うことになる物語や、自己の経験を、音楽に<過度に>投影すべきではないと思う。気持ちの入れ過ぎは、単なる自己陶酔にすぎない。
♪2022-024/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-05
<市民交流室>