2021-07-27 @ミューザ川崎シンフォニーホール
読売日本交響楽団
ボロディン:交響曲第2番 ロ短調
ラフマニノフ:交響曲第2番 ホ短調 作品27
鈴木氏がBCJを振る時とは身体の動きが全然異なるのは音楽の違いもあるけど、本人自身がロマン派の音楽をとても楽しんでいるように思う。
1曲目は、記録を手繰って数えてみると4年に1回の割合でしか聴いたことがないボロディンの交響曲第2番。
バロックの対極とも言える俗っぽく泥臭く大袈裟で映画音楽のようだ。
しかし、多彩なオーケストレーションで聴いていて面白い。
読響の巧さを楽しんだ。
問題は2曲目のラフマニノフ交響曲第2番。
先月東フィルで聴いたのが仲々良かった。
今日の読響も中盤迄はとても良い感じだったけど、あの美しい第3楽章辺りから徐々にモヤモヤ感が募ってきた。
この長大曲は、相当複雑らしい。
第1楽章に第3楽章の切れ端を感ずるし、第2楽章には「怒りの日」が引用され、終楽章は前3楽章を引用してある。つまりよく計算された有機的構造を持つようだ(聴いていてそれと分かる程立派な耳は持っていないけど。)。
それだけに、縦横揃えて透明感を維持するのがどんなオケでも難しいのかもしれない。
加えてボロディン交響曲第2番との組合せがキツかったかな。好物とはいえ天ぷらの後にフライを出されたようなものだ。
♪2021-075/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-017