2018-01-27 @みなとみらいホール
ピーター・ウンジャン:指揮
NHK交響楽団
弦楽四重奏*:セント・ローレンス弦楽四重奏団
女性合唱**:新国立劇場合唱団
ベートーベン:「エグモント」序曲
ジョン・アダムズ:アブソリュート・ジェスト(2011)*[日本初演]
ホルスト:組曲「惑星」作品32**
管の第一声はショボかったが続く弦のTuttiが厚い「エグモント序曲」。
ジョン・アダムズの日本初演作品はSQを独奏群にした協奏曲風。ベートーベン交響曲の断片を集めて面白い。
白眉は「惑星」。華やかな管弦楽技法に彩られた英国民謡風の美しい旋律と重厚な迫力。ま、この音楽はどこのオケが演ってもそれなりに楽しめるが、特別な意味でこれまでに聴いた中で印象深いのは2013年10月に神奈川フィル@みなとみらいホールでの演奏だ。
第7曲(最終曲)「神秘の神、海王星」では女声合唱(ヴォカリーズ)が入る。そして誠に神秘的に全曲を終えるのだが、その合唱団が舞台両端の上層部(客席のない3RA、3LAに相当するバルコニー)に位置して歌った。それはもう本当に天上界から降りてくる音楽そのものだった。とても感動的だった。
しかるに、今日のN響の演奏では合唱団は舞台裏に配置されて、靄がかかったようなコーラスだった。そもそもホルスとは女声合唱を舞台外に置くように指定しているらしい。これまでもバルコニーや舞台袖などに置かれるのを聴いたが、舞台後ろは初めてで、やはり声の通りが悪い。せめてオルガンステージで配置できなかったろうか。今日の「惑星」のオルガンはコンソールを舞台においての演奏だったのでオルガンスペースは十分空いていた。あるいは、3階席の後ろの方は自由席なので、ここを使う手もあった。
高い場所から降りてくる女性コーラスをクリアな音で聴きたかった。
♪2018-011/♪NHKホール-01