2016年2月10日水曜日

みなとみらいクラシック・クルーズ Vol.74 シエナ・サックス

2016-02-10 @みなとみらいホール



シエナ・サックス
 榮村正吾:ソプラノサックス
 上野耕平:アルトサックス
 貝沼拓実:テナーサックス
 大津立史:バリトンサックス

+羽石道代:ピアノ*

R.ロジャース(編曲:真島俊夫):マイ・フェイヴァリット・シングス 
A.フラッケンポール:ラグタイム組曲 
E.モリコーネ(編曲:石毛里佳):ニュー・シネマ・パラダイス
A.L.ウェバー(編曲:宮川彬良):私が愛したロイド・ウェバー*
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アンコール
ピアソラ:ミケランジェロ*


シエナ・ウインド・オーケストラというのは、数少ないプロの吹奏楽団だ(厳密には「吹奏楽団」という言い方は適切ではないのかもしれないが。)。
ナマで聴いたことはないが、TVのクラシック倶楽部だかクラシック音楽館だかで聴いたことがある。日本ではトップクラスらしい。

「シエナ・サックス」というグループは、そのシエナ・ウインド・オーケストラのサキソフォン部門4人で構成されたサックス四重奏団だ。

以前にもサックスばかり18人で構成された「サクスケルツェット」というグループの演奏を、同じクラシック・クルーズのシリーズ、同じみなとみらい大ホールで聴いたことがある。
弦の入らない室内楽団というのは、表現力の面でハンデがあるが、一方で、管楽器ならではの陽気な迫力は魅力だ。

弦楽四重奏がバイオリン2本とビオラ、チェロと3種類の楽器計4本なのに対して、「シエナ・サックス」はバイオリンに相当する楽器がソプラノ・サックスとアルト・サックスに分かれているのは、これらの楽器の音域がバイオリンほど広くないからかな。

まあ、同種の性質を持った楽器同士だから重奏の響は違和感がなくきれいに混ざり合ってまるでオルガンの如し。

今日の曲目は、クラシック・クルーズにしては所謂クラシックの焼き直しは一つもなく、すべて映画音楽やミュージカルからサックス四重奏に編曲されたものばかりだった。
もっとも、この編曲がえらく凝っていて、かつ、ジャズっぽいので、本来の映画音楽のような分かり易さはないのだけど、そこがまた面白みでもあった。

個人的には、本篇最後の、A.L.ウェバーの作品を宮川彬良が編曲した「私が愛したロイド・ウェバー」が一番楽しめた(この曲とアンコールはピアノが加わってピアノ五重奏団?になったので一層表現の幅が広がって良かった、といっては皮肉かな。)。

なんといっても、A.L.ウェバーはいい。
しかも、僕がA.L.ウェバーに開眼したロックオペラ「ジーザス・クライスト・スーパースター」から始まったのもウレシイ。
「エビータ」、「キャッツ」、「オペラ座の怪人」などの有名なアリアが散りばめられて、甘いばかりではない宮川流にアレンジされた一風変わったメドレーになっていた。


♪2016-016/♪みなとみらいホール-05