2016年2月20日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団音楽堂シリーズ第6回定期演奏会

2016-02-20 @県立音楽堂


野平一郎:指揮&ピアノ*
神奈川フィルハーモニー管弦楽団

モーツァルト:ピアノ協奏曲第27番 変ロ長調 K595*
ジョージ・ベンジャミン:3つのインヴェンション(日本初演)
ハイドン:交響曲第104番 ニ長調 Hob.Ⅰ:104 「ロンドン」


野平さんという人の指揮は初めてだったが、TVの音楽番組ではむしろ作曲家や学者(解説者)として登場する機会が多いように思う。

モーツァルトとハイドンに挟まれたジョージ・ベンジャミンなる人は現代の英国人で60年生まれだ。
今でも若いが、もっと若い頃は神童と呼ばれたそうで、プロムスで演奏された作品の最年少記録保持者だそうな。

今日の音楽は、もちろん、超現代音楽で、訳が分からない。
いや、音楽というものだろうか?
旋律はなく、和声もなく、不規則なリズムを伴った「音」は存在するが、癒やしには程遠い。
二十数名の小規模管弦楽でステージの両側にパーカッションが配置されて時々炸裂してびっくりさせる。
現代音楽というものは如何に観客を驚かせるかが肝のようだ。

不規則なリズムなので、出番を間違えないように楽団員も楽譜とにらめっこだったな。
日本初演だそうだ。
前回の音楽堂定期でも細川俊夫作品の日本初演があったが、神奈川フィルもなかなか意欲的だ。もっともいずれも再演を聴きたいとは思わないけど。

https://youtu.be/F7h4XVaMOHo


モーツァルトは野平氏のピアノ弾き振りだった。
聴き慣れた演奏で、何か発見することもなければ、驚かされるものもなかったけど、そういうのもいいものだと、超現代音楽との対比で強く思う。

ハイドンは、106曲の交響曲の最後の作品(番号無しが2曲)。
僕がン十年前に初めて購入したハイドンの作品(LP)がこの104番「ロンドン」と第88番「V字」のカップリングだった。思えば長い付き合いだけど、実は最近数年間は聴いていなかった。
久しぶりに聴いてみると、ちょっと聴き?にはハイドンとも思えないような重厚さがある。それに哀愁も感じたなあ。
つい、ハイドンというと、ユーモラスで陽気でイタズラっぽいイメージで入ってしまうけど、そればかりじゃないんだな、というアタリマエのことを発見。

音楽堂シリーズは第1回目からハイドンの交響曲を取り上げてきているが、ここのキャパシティといい、ソリッドな音響といい、ハイドンにはピッタリの感じがする。この日も硬質な響きが心地良かった。

♪2016-20/♪県立音楽堂-01