2015-07-25 @みなとみらいホール
デニス・ラッセル・デイヴィス:指揮
ダニエル・ゲーデ (Vn)
グスタフ・リヴィニウス (Vc)
東京少年少女合唱隊 (Cho)
読売日本交響楽団
ブラームス:VnとVcのための二重協奏曲
ホルスト:組曲「惑星」
ブラームスのダブルコンチェルトは、1週間ほど前にN響、樫本大進、クラウディオ・ボルケスで聴いたが、彼らの演奏は多分素晴らしいものだったと思うけど、NHKホールの(誤って購入した)最前列という過酷な環境ではまったく音楽が聴こえてこず、大いに不満だった。
そこで、今日こそは完璧なブラームスを聴きたいと楽しみに出かけた。
ソリストの2人については初耳の初聴きだった。
いや、厳密には、バイオリンのダニエル・ゲーデ という人は読響のコンサートマスターなので、何度か聴いているはずだが(読響のコンマスは5人)、ソリストとして聴くのは初めてだと思う。
チェリストはチャイコフスキーコンクールで1位になった人だそうで、まあ、このレベルのうまい下手は分からない。いや、確実にみんなうまい。
室内楽を別にすれば、ブラームスで納得・満足できたのは昨年11月のN響で聴いた交響曲第1番まで遡らなければならない。
本格的なブラームスに渇望していた気がする。
そして今日のダブルコンチェルトは正に干天の慈雨だった。
ブラームスの抑制されたロマンティックな情感の発露を堪能できた。読響の腕もあり、定期ならではの常席で聴く安心感もあった。
聴き馴染んだ曲だけど、改めて第2楽章の冒頭のメロディがソロバイオリンとソロチェロのユニゾンであり、弦楽器もほぼユニゾンで歌っているということに気がついた。このメロディが素朴な良い味わいだ。第1楽章も第3楽章も結構激情が渦巻いている中でしばしの憩いのようだ。
ホルストの「惑星」。
ブラームスを演奏した規模は70名前後だったろうか。これでも十分大編成だが「惑星」ではオルガン入りの4管編成という100名規模の大オーケストラになった。
しかも最終曲「海王星:神秘の神」では合唱まで加わるという華やかさ。オーケストラの醍醐味を味わえる作品だ。
いつ聴いても、どこの演奏でも、十分満足が得られる
しかし、今回の一つ難点を上げれば、コーラスだ。
ホルストは女声合唱によるヴォカリーズを書いたのだが、この日の演奏では、児童合唱だった。それはまあ大した問題ではなかったかもしれない。問題は、合唱団を舞台片袖に配したことだ。
これでは客席に十分声が届かない。その程度の音量でいいという判断だったのだろうけど、これはちょいと残念だった。袖に置くならせめて両袖に配置してほしかった。
以前同じみなとみらいホールで神奈川フィルの「惑星」を聴いたが、この時は舞台袖の上に当たる3階の左右両方のバルコニーに女声合唱を配置していた。
彼女たちのヴォカリーズはまるで天上から降り注ぐように舞台空間を満たして本当に「神秘」だった。
♪2015-69/♪みなとみらいホール-22