2015年7月22日水曜日

みなとみらいクラシック・クルーズ Vol.69 NHK交響楽団メンバーwith佐份利恭子

2015-07-22 @みなとみらいホール


NHK交響楽団メンバー with 佐份利恭子

佐份利恭子(バイオリン)
松田拓之(バイオリン)
坂口弦太郎(ビオラ)
桑田歩(チェロ)

~ロシアへの誘い~
チャイコフスキー:弦楽四重奏曲 第1番 ニ長調 op.11より「アンダンテ・カンタービレ」
ラフマニノフ:弦楽四重奏曲 第1番 ト短調から「ロマンス」
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏のための2つの小品から "エレジーとポルカ"
チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形」から “花のワルツ”
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アンコール
チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形」から “トレパック”


佐份利恭子さん以外の3人はN響の次席クラスのメンバーなのでN響定期などでは見ているのだろうけど記憶にはなかった。
本日のヒロイン佐份利恭子さんという人についても全く知らなかったが、略歴を読むと相当優秀な人らしい。目下、主に水戸室内管弦楽団で活躍しているそうだ。

みなとみらいクラシック・クルーズは、みなとみらいホールの主催公演で、主に室内楽のコンサートを格安で提供してくれているのがありがたい。
できたら小ホールで聴きたいものが多いのだけど、ホールの都合で今日のように大ホールで聴くことも少なくない。

半年間のクルーズは会員券を買っているので席はシーズンを通じて固定されていて、今季の席も来季の席もベストポジションを得て大満足。
しかし、今日のような弦楽四重奏にはやや遠かったなあ。

というか、場所の問題というより、演奏に迫力がなかったような気がしたよ。

音楽自体がどちらかと言えばおとなしい作りのものが多かったからかもしれないけど。


チャイコフスキーのアンダンテ・カンタービレって、本来は弦楽四重奏曲の一部(第1番の第2楽章)だけど、あまりにメロディが美しいので、この楽章だけ、そのテンポ・表情記号のままで有名になって今日のように単独で演奏されることが多いようだ。といっても全曲がつまらない訳じゃないので、できたら全4楽章を聴いてみたいものだ。
だいたいチャイコフスキーの室内楽といえばピアノ三重奏が圧倒的に有名で弦楽四重奏曲は取り上げられる機会が少ない。
演奏する面白さに欠けるのだろうか。

ショスタコーヴィチは歴史に翻弄された現代ロシア作曲家の代表格だけど、そのせいかどうかしらないが「弦楽四重奏のための2つの小品」は1931年に作曲された後楽譜が行方不明になり、その後ボロディン弦楽四重奏団によって発見、再演されたのはなんと半世紀を経た84年のことだったそうだ。散逸したまま埋もれた作品は未だあるのかもしれない。



♪2015-68/♪みなとみらいホール-21