2022年10月18日火曜日

横浜音祭り2022 横浜18区コンサート 〜藤木大地 & みなとみらいクインテット〜

2022-10-18 @県立音楽堂


藤木大地:カウンターテナー
みなとみらいクインテット
 バイオリン:成田達輝/小林美樹
 ビオラ:川本嘉子
 チェロ:中木健二
 ピアノ:松本和将

シューマン:ピアノ五重奏曲から第1楽章*
J.シュトラウスⅡ:お客を招くのが好き(喜歌劇「こうもり」から)
ベートーべン:アデライーデ
シューベルト:魔王
フォーレ:リディア
マーラー:私はこの世に忘れられた
ブラームス:鎮められたあこがれ**
ドボルザーク:ピアノ五重奏曲第2番から 第1楽章*
モリコーネ:ネッラ・ファンタジア
アーレン:オーバー・ザ・レインボー*
ヴュータン:アメリカの思い出「ヤンキー・ドゥードゥル」*
小林秀雄:落葉松
木下牧子:夢みたものは***
村松崇継:いのちの歌
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木下牧子:鷗***
加藤昌則:もしも歌がなかったら

無印は加藤昌則編曲によるCTn+ピアノ五重奏曲版
*印はオリジナルのピアノ五重奏曲版
**印は木下牧子編曲によるCTn+ピアノ五重奏曲版


横浜18区コンサートの一環。
これまでは各区の区立文化センターの小ホールだったけど、今回は千人超の音楽堂で。これが満席だった。

90分の予定が140分。その後の予定がなくて良かったよ。

悪いけど藤木ファンじゃない。みなとみらいクインテットという怪しい方が目当て。

成田達輝/小林美樹/川本嘉子/中木健二/松本和将ってなかり好みの面子が揃って嬉しや。
しかし、ピアノ五重奏はシューマンとドボルザーク2番から各1楽章のみと「ヤンキー〜」だけで寂しかったが、藤木の歌唱には1曲を除きすべて五重奏で伴奏した。

一番良かったのは最初のシューマンのピアノ五重奏曲。
ブラームスと並んでこのジャンルの最高傑作だと思っている。

それが第1楽章だけって悲しい…が、天の采配だね。明日、横浜シンフォニエッタで全曲聴くので楽しみだ。

「ヤンキー〜」では第1バイオリンを担当した成田が殆ど曲弾きの体で先輩たち4人を引っ張った。これは盛り上がった。

みなとみらい五重奏団と藤木は来年2月にも同面子で演奏会あり。早速、同日昼夜2公演を通しでチケ購入した。

昼の部は今日と全く同一メンバーだが、夜の部は長原幸太/辻彩奈/川本嘉子/辻本玲/萩原麻未とこちらも期待できる。


♪2022-154/♪神奈川県立音楽堂-09

ランチタイムコンサート Acoustic Jazz Live!!! JazzからMusette, Brazilianまで

2022-10-18 @ミューザ川崎シンフォニーホール


佐瀬悠輔 Quartet
 トランペット:佐瀬悠輔
 エレキ・ギター:小金丸慧
 アコーディオン:青木マサヒロ
 ウッド・ベース:清水昭好

オール・ザ・シングス・ユー・アー
A列車で行こう
枯葉
リベルタンゴ
群衆
 他


このシリーズは年12回。時々、Jazzが混じるのもいい。クラシック風歌謡曲もありだ。
アコースティックとチラシに書いてあったが、そもそもエレキギターが入っているし、その他の楽器も全部電気増幅だった。本当にアコ〜に徹したらミューザでは無理かな。

別世界の人達ばかりなので、名前も顔も知らないPlayerばかり。
ひょっとして斯界では名の通った面子かも。

JazzなのにPfもDrumsも無いので、違和感たっぷり。
演奏もかなり崩して演奏したので、中間の3曲はよく知っている曲だがそれと分かるまで時間がかかった。

まあ、偶にはいいね、の感じ。

♪2022-153/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-40

2022年10月16日日曜日

名曲全集第180回 ノット X 渾身のショスタコーヴィチ!

2022-10-16 @ミューザ川崎シンフォニーホール


ジョナサン・ノット:指揮
東京交響楽団
安川みく:ソプラノ*

ラヴェル:「鏡」から 道化師の朝の歌(管弦楽版)
ラヴェル:歌曲集「シェエラザード」*
 1アジア、2魔法の笛、3つれない人
ショスタコーヴィチ:交響曲第4番ハ短調 op. 43


前半のラヴェル2曲は聴いたことがある…どころか道化師の方は何度も。歌曲集「シェエラザード」もミューザで最近聴いている。
でもほとんど印象に残っていない。
ま、今日聴いても面白い音楽ではない。
オケは良い出来だったが、ソプラノの声の線が細くて訴求力不足。

それにしても、ラヴェルとショスタコの組合せって「梅干しと蛸」程遠い気がするが、ノットのセンスにはどうせ付いてゆけないので考えない事に。

そのショスタコ4番、東響では2度目で19年にウルバンスキで聴いている。その時書いた備忘録に「カップリングがモーツァルト:バイオリン協奏曲で意味不明」と記している。
音楽監督殿のアイデアだろう。

因みに、鑑賞記録を残すことを始めた14年以降、東響でショスタコ交響曲を聴いたのは7回で全オケ中最多。
ウルバンスキでは7番も聴いたがこちらの方がずっと良かった記憶が。

ノットでは15番(この時もリゲティの100台メトロノームを聴かされてうんざり。やはり意味不明。)に次いで2度目。

て事で、東響というオケはタコ好きかも。

オケ編成はショスタコーヴィチの交響曲全15曲中最大で、弦編成は22型を作曲者自身が指定しているそうだ。まさかそんな編成は舞台に乗らないだろう。

今日は、昨日のN響と同じ。16-16対抗配置-12-10-8と大編成。
この曲も楽しい音楽ではないけど、多彩な楽器を配して管弦楽の面白さがある。

演奏面では、管に残念数か所あり。一方、バイオリンだけでも32人を擁する大所帯の弦5部がその割には纏まり良く美しかった。

東響も今月から終演時カーテンコールの撮影ができるようになった。


写真OKのせい?か、全弦奏者中マスク着用者は前回までの約9割から5割程度に減ったのは同慶也。

尤もN響でも新日フィルでもマスク着用率は1割程度だけどね。
ノットも今日は入場時を除いてノーマスクだった。

♪2022-152/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-39

2022年10月15日土曜日

NHK交響楽団1965回A定期 10月公演

2022-10-15 @NHKホール


ヘルベルト・ブロムシュテット:指揮
NHK交響楽団

マーラー:交響曲第9番ニ長調


普段は情緒に流されまいと戒めているのだけど、演奏前の会場の盛上りもあって、我ながら情緒過多で聴いたかも。

1年ぶりのブロムシュテット翁、一段と足元おぼつかなく、マロ氏に伴われ、指揮台にも中間段が用意され、椅子も置かれて、結局座ったままの指揮だった。

翁だけとは言わないが、少なくとも翁が指揮をする時はN響の気合が普段とは違う。翁への敬愛と信頼の念が見てとれ、音を出す前から良い緊張感が漲っていた。

個人的にはマーラーは好物ではない。馬の💧みたく無闇に長く、特に9番は断片の変容に終始して構成感に欠け、楽しめるとは言い難い。

それゆえ、空中分解しそうな不安が付き纏う。
なので、オケには個人芸とともに強力な合奏力が要求されるのだろう。
それを、今日のN響はやったみたいだ。何しろ長時間を固唾を飲んで聴き、一瞬も別世界にゆくことがなかった。
とりわけ、終楽章が(そもそも、音楽的に上出来なのだろうが)惹きつけた。


終曲。
祈りのようなブロム翁の長い沈黙。
会場にいる、この音楽を経験したすべての人が、静かに燃え盛った内なる熱を覚ますのにも必要な時間だった。

暫くして大きな拍手が湧き上がったが、個人的には、もう少し時間をかけてほとぼりを覚ましたかったところだが、人さまざまかもしれない。

♪2022-151/♪NHKホール-02

神奈川フィルハーモニー管弦楽団 第380回定期演奏会

2022-10-15 @県民ホール



ダニエル・ライスキン:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団

スメタナ:交響詩「わが祖国」から”モルダウ”
チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」
ドボルザーク:交響曲第8番ト長調 Op.88



指揮のダニエル・ライスキンは神奈川フィル初登場。と言うより僕は初聴き。

ロシア人。ロシアとチェコの作品を振る。

同じスラブ系言語の国の音楽だから得意としているのだろうが、といって格別の、違和感を覚えるような味付けもなく、むしろ、馴染みどおりに自然で好感。

このところ快進撃の神奈川フィルが今日も良い響きを聴かせた。

曲目が弦をうまく活かしているのかもしれないが、最初から最後まで透明感を維持した。
デッドな響きの県民ホールでこれだけ綺麗な弦のアンサンブルを聴かせるのはなかなかのものだ。

団員も遠来の客を暖かく迎えている風で良い光景。

♪2022-150/♪県民ホール-16

2022年10月14日金曜日

新日本フィル:すみだクラシックへの扉#10

2022-10-14 @すみだトリフォニーホール


上岡敏之:指揮
新日本フィルハーモニー交響楽団

田部京子:ピアノ**(ラルス・フォークト9/5逝去・代役)
上野星矢:フルート*
山宮るり子:ハープ*

モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲ハ長調 K. 299*
ベートーべン:ピアノ協奏曲第4番ト長調 op. 58**
ブラームス:交響曲第2番ニ長調 op. 73



観賞本数を減らしたい、すみだトリフォニーは家から遠い、の理由で、次季は継続しないつもりでいたが、決意が鈍って継続手続きをしてしまった。

しかし、今日の演奏を聴いて継続は正解だったと合点した。
久しぶりの上岡マジックを堪能した2時間半は至福の時。

元々新日フィルは満足度の高いオケだ。最近では佐渡裕、井上道義、デュトワと名演が続いているが、今日も期待以上の出来。

❶フルートとハープのための協奏曲は、フルートに比べハープが音量的に非力な為にバランス悪し。モーツァルトはそもそも室内アンサンブルとして書いたのではないか。オケが弦10型でも大きい…と言うより、そもそも、小ホールで聴く音楽だろう。

そういう問題はあったが、オケは弦が実に美しい。
弦のほかに管がホルン2本とオーボエ2本だけ。管弦溶け合うようなアンサンブルで、生演奏ならではの響き聴く喜び。

❷ベートーベン:ピアノ協奏曲第4番が本日の絶品。
弦は12型になったが、透明感が見事。
特に第2楽章は弦5部とピアノの掛け合いに終始するが、ここでの弦の5部ユニゾンがゾクゾクする美しさ。

❸ブラームス交響曲第2番では弦14型に。
その結果は功罪半ばで、弦に厚みが出た代わりに高域弦の透明感は少し失われた。
冒頭低域弦に乗って、短い動機が管楽器でやりとりされるが、ここの空中浮遊感はどのオケでもだが危なっかく、今日の新日フィルも例外ではなかった。

しかし、その後は、上岡名人の丹精が細かいところまで行き届いて、新日フィルの合奏力の底力を感じた。

20日程前に聴いたルイージN響のブラームス2番の出来よりずっと上等だった。


♪2022-149/♪すみだトリフォニーホール-07

2022年10月11日火曜日

未来へつなぐ国立劇場プロジェクト 初代国立劇場さよなら公演 通し狂言「義経千本桜」【Bプロ】三段目

2022-10-11 @国立劇場大劇場


竹田出雲・三好松洛・並木千柳=作
通し狂言  義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
 国立劇場美術係=美術

三段目
下市村椎の木の場
下市村竹藪小金吾討死の場
下市村釣瓶鮓屋(すし屋)の場


いがみの権太⇒菊之助
主馬小金吾武里⇒萬太郎
猪熊大之進⇒菊市郎
若葉の内侍⇒吉太朗
庄屋作兵衛⇒宇十郎
権太女房小せん⇒吉弥
鮓屋弥左衛門⇒権十郎
弥助実ハ三位中将維盛⇒梅枝
弥左衛門娘お里⇒米吉
弥左衛門女房おくら⇒橘太郎
梶原平三景時⇒又五郎 ほか


「義経千本桜」はそもそも義経は小さな脇役に過ぎないし、三段目に至っては義経のヨノの字も出ない。
ここでの主人公はちょいワルの”いがみの権太”という遊び人だ。

全体は所謂時代物だと思うが、この段だけは世話物風味で完全に浮いている。

が、多分一番面白い。

勿論、権太を演ずるのは菊之助。

一幕物として上演されることが多いのは「鮓屋(すし屋・鮨屋とも)」の場。

今回は”通し”と銘打っているので、前段も上演されたが、「椎の木の場」や「小金吾討死の場」は初めて観た。これが置かれることで「すし屋の場」が立体的になる。

物語は、相も変わらず、首実験や忠義の妻子犠牲だが、ドラマの布石が心憎い。
店先にたくさん並んだすし桶に、
権太は掠め取った金を隠す。
彼を勘当している父は小金吾の首を隠す。

その取り違え?がドラマを急転直下の感動に盛り上げる。

尤も、半世紀もすれば、このような時代錯誤の美意識は世間の批判に屈して観られなくなるかも(オペラも同様)。

菊之助は美形すぎてワルは似合わないように思うが、最近では髪結新三も良かったし、案外コワイ役も面白いかも。

♪2022-148/♪国立劇場-10