2017年10月6日金曜日

みなとみらいアフタヌーンコンサート2017前期 ≪楽聖とエスプリ/チェロ名作集≫藤原真理 チェロ・リサイタル

2017-10-06 @みなとみらいホール



藤原真理:チェロ
倉戸テル:ピアノ

ベートーベン:ピアノとチェロのためのソナタ第4番ハ長調 作品102-1
フォーレ:3つの無言歌 作品17から 第3番
フォーレ:子守歌 作品16
フォーレ:組曲「シャイロック」作品57からノクターン
フォーレ:夢のあとに 
ベートーベン:ピアノとチェロのためのソナタ第3番イ長調 作品69
ドビュッシー:チェロ・ソナタ
サン=サーンス:白鳥
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アンコール
フォーレ:シシリエンヌ 作品78
カタルーニャ民謡:鳥の歌
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番 前奏曲

リサイタルの副題の「楽聖とエスプリ」というのはベートーベンとフランス人作曲家のことらしい。
ベートーベンのソナタが2本にドビュッシーのソナタ1本。これだけでもなかなか豪華だが、フォーレの小品が4本に、定番サン=サーンスの白鳥。加えて、アンコール3本と豪華版だった。

藤原真理は生では3回目だが、いつも音が柔らかくて心地よい。ガリガリとヤニを飛ばすような音はほとんど聴くことがないのは、たまたま、穏やかな曲調の音楽ばかり聴くからだろう。

ただ、今日、チェロソナタでいちばん有名なベートーベンの3番が始まった時に、まるでフランス音楽のような錯覚を覚えたが、これはフォーレの作品がしばらく続いたからだろうけど、ひょっとして、ベートーベンの音楽の中にはそういう要素もあるのかも、と思った。いかにも「ドイツ音楽」の真骨頂という思いでいつも聴いているけど、たまには、頭を切り替えて別の角度から聴いてみるのも一興かもと思った。

藤原真理。
初めて手にしたJ.S.バッハの無伴奏チェロ組曲は彼女の手になるもので、それ以来、僕にとっては、一番親しみやすいチェリストだ。人柄も気取らないおばさんという感じで、いつも派手なドレスではなく、近所のスーパーに買い物に来ました、と言った格好だ。まだ68歳。これからも、ガリガリ鳴らさないでいいから、美しい音を聴かせてほしいものだ。

♪2017-160/♪みなとみらいホール-37