2017年10月14日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会みなとみらいシリーズ第333回

2017-10-14 @みなとみらいホール


川瀬賢太郎:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
唐田えりか:語り*
柴崎和佳:アコーディオン*

武満徹:系図 ~若い人のための音楽詩~*
R.シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」

武満の「系図」は初聴きで、谷川俊太郎の詩集「はだか」(の全部ではないらしい)に音を付けた「音楽詩」だ。オーケストラの伴奏に若い女性がその詩を(歌うのではなく)朗読する。
女の子、を主人公にした内容で、「むかしむかし」、「おじいちゃん」、「おばあちゃん」、「おとうさん」、「おかあさん」、「とおく」という6篇の連続する内容を持った詩=音楽で構成されている。当日の語り手は唐田えりかという97年生まれの女性だった。参考のためにYoutubeで演奏例をいくつか聴いたが、いずれもハタチ前後と思しき女性が演じていた。

プログラムにはその詩が全篇掲載されているのだけど、すべて平仮名ばかりだ。谷川俊太郎は、なんでこんな妙な表現をするのだろう。漢字が読めない子供の為に?まさか。漢字も読めないような子供にこの内容が理解できるとは思えない。

…が、耳で聴く分にはカナだろうが、カタカナだろうが、漢字混じりだろうが関係はない。語り手には読みづらいだろうけど、平仮名で表現できる程度の内容なので、聴いていてその詩の世界が良く分かる。
また、音楽が、現代音楽なのだけどとても平易で耳障りが良く、抵抗なく受け入れることができた。

R.シュトラウスの「英雄の生涯」は多彩な管弦楽法で楽しめる。
尤も、一昨年の2月にパーヴォ+N響で、この同じみなとみらいホールで聴いたのが非常に素晴らしかったので、それに比べるとやはり耳劣りするのはやむを得ないか。
でも、神奈川フィルも相当健闘していた。

♪2017-163/♪みなとみらいホール-38