2017年10月14日土曜日

N響第1867回 定期公演 Aプログラム

2017-10-14 @NHKホール


下野竜也:指揮
NHK交響楽団

クララ・ジュミ・カン:バイオリン*
モイツァ・エルトマン:ソプラノ**

モーツァルト:歌劇「イドメネオ」序曲
ベルク:バイオリン協奏曲「ある天使の思い出のために」*
モーツァルト:歌劇「皇帝ティトゥスの慈悲」序曲
ベルク:「ルル」組曲**

モーツァルトとベルクの組み合わせって何?
プログラムの解説には「《ウィーン音楽の黄金期の始まりと終わり》が150年の時を超えて相接する。」などと書いてあるが、ウィーン音楽の黄金期をモーツァルト1人で代表させていいのか。ましてやその終わりをベルクが代表するのか、は大いに疑問で、取ってつけたような括り方だと思う。

ベルクなんて好きじゃない。
12音技法なんて音楽だろうか?こんな音楽ともよく分からぬ音の集合をみんな楽しんで聴いているのだろうか、大いに疑問だ。

モーツァルトの2つの序曲は、いずれもナマでは初めて(たぶん?)聴くもので、妙な新鮮味があった。ベルクと対比して聴くと一層、古典派万歳という気分になる。

嫌いなベルクだけど、2曲いずれもが独奏共演者を持つ音楽で、バイオリン協奏曲はその名のとおりバイオリンが活躍するのだけどいかにも難しそうであった。
組曲「ルル」は未完に終わったオペラから抜粋された5曲から成る。映画の予告編みたいに本編と同時進行でアレンジされた組曲は、いずれ完成されるはずのオペラの宣伝用に意図されたものらしい。5曲のうち第3曲と第5曲にソプラノの歌が入る。これも変な音楽だから歌うのは容易ではなかろう。

定期演奏会のプログラムはお仕着せだから好きでなくとも聴かねばならぬ。でも、お仕着せだからこそ、思いがけない発見があって楽しいときもある。今回は楽しくない!

2017-164/♪NHKホール-09